12.4 C
Tokyo
10.1 C
Osaka
2025 / 12 / 08 月曜日
ログイン
English
飲料系飲料アサヒ飲料「三ツ矢サイダー」メイン容器を低く改良 積載効率アップ トラック台数2割削減へ

アサヒ飲料「三ツ矢サイダー」メイン容器を低く改良 積載効率アップ トラック台数2割削減へ

 アサヒ飲料は、「三ツ矢」ブランド140周年を機に定番品の容器を新矢羽根ボトルに変更することで輸送効率を改善し、サステナブルなブランドを目指すとともに、周年を記念した新商品を発売するなど“ワクワクと笑顔”を消費者に届ける。

 新矢羽根ボトルが採用されるのは、定番商品の「三ツ矢サイダー」500㎖PET、「三ツ矢サイダーZERO」500㎖PET、「三ツ矢サイダーW」485㎖PETの3種。3月上旬に発売開始される。

 新矢羽根ボトルは、現行容器に比べ容器の高さが6.5㎜低い。これにより、外箱が縮小され、配送時、トラックへの商品積載量が増加する。1台当たりの積載量が増加することでトラックの台数は約2割削減される見通し。

 1月16日、事業説明会で野村和彦取締役兼常務執行役員マーケティング本部長は「『三ツ矢』の一つの提案として、よりサステナブルなブランドにしていく」と語る。

 “ワクワクと笑顔”の提供へ、ブランド生誕140周年を記念した新商品を年間通じて発売する。

140周年を記念した「MITSUYA檸檬CIDER140」㊧と「三ツ矢PREMIUM SWEET」(アサヒ飲料)
140周年を記念した「MITSUYA檸檬CIDER140」㊧と「三ツ矢PREMIUM SWEET」(アサヒ飲料)

 その先陣を切ったのは1月に新発売した「三ツ矢PREMIUM SWEET」。続いて3月に「MITSUYA 檸檬 CIDER140」を新発売する。

 このうち「MITSUYA 檸檬 CIDER140」については「凍結粉砕レモンエキスを配合して、豊かな香りと果実らしい味わいを同時に実現した」と胸を張る。

 コミュニケーションは「一緒なら、もっと楽しい!」をキーコンセプトに掲げ、消費者との共創型での展開を予定している。

 「3月28日の『三ツ矢の日』で過去最大のイベントの開催を予定している。人気アーティストによる楽曲づくりや参加型のSNS施策も実施予定」という。

 昨年の手応えを受け、夏場にも山場を設けられる予定。

 高橋徹マーケティング本部マーケティング一部炭酸グループグループリーダーは「昨夏に『三ツ矢サイダー』を飲んでもらう仕掛けを多くしたことで、間口が広がり後半からぐっと好調になった。『三ツ矢特濃グレープスカッシュ』や『三ツ矢特濃アップルスカッシュ』をはじめとする『特濃』シリーズも、大人も満足できる炭酸飲料という価値が評価され、ベースが底上げされた」と振り返る。

 今年の最注力アイテムは「三ツ矢サイダー」となる。「『三ツ矢サイダー』本体を飲んでもらうことを中心に活動していく。コンビニチャネルでは期間限定の増量施策も行う」と説明する。

 「三ツ矢」ブランドの24年の販売数量は前年比4.9%減の3千880万ケースを計画。5月1日に大型PETの値上げなどを織り込み売上収益での成長を反映させた数量計画とみられる。

「大人も満足できる炭酸飲料に」 手ごたえを語る高橋徹氏(アサヒ飲料)
「大人も満足できる炭酸飲料に」 手ごたえを語る高橋徹氏(アサヒ飲料)

 計画について、米女太一社長は「『三ツ矢』で大きい比率を占めているのは、大型容器と250㎖缶。これらの容器ミックス(構成比)を収益改善のため変えていく。より利益が生むように少しずつ寄せていく。物量的には少し減りますが、経営構造的には安定の方向に向かう」と述べる。

 なお「三ツ矢」ブランドは、1884年に「平野水」が販売されたことから始まっている。2004年の120周年を機に、「三ツ矢サイダー」は水・香り・製法の「3つの約束」が明文化され、大幅なリニューアルが行われた。2024年にはブランド生誕140周年を迎える。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。