ファミリーマートの恵方巻の予約が金額ベースで前年を上回る結果となった。予約は1月26日に終了した。予約施策の強化で食品ロス削減にも貢献した。
ワンコインで購入できる「サラダ恵方巻」(税込450円)から、「なだ万監修 特上恵方巻」(税込 1480円)まで豊富な価格帯とラインアップで計6種展開し、多様化するニーズやメリハリ消費に対応したことが奏功したとみられる。
これは2023年の市場動向を踏まえた動きとなる。
1月9日、メディア向け先行試食会で木内智朗デリカ食品部長は「恵方巻市場はコロナの時期に落ち込んだものの、23年は過去最大の売上まで伸長した。23年は味に重点を置いた有名店の監修商品が増加したほか、お客さまのニーズに合わせて選べるような価格・味種のメリハリがあるラインアップでの展開が目立った」との見方を示す。
昨年の傾向を踏まえ今年新たに登場したのが、老舗料亭監修の「なだ万監修 特上恵方巻」。まろやかさと深みが特長のかつお本枯節だしを使用した玉子焼のほか、穴子、数の子、いくら、椎茸煮など縁起のよい計7種の具材を贅沢に使用し、食べた時の具材の調和が楽しめるよう配置など細部にまでこだわった。
昨年の好評を受け、焼肉店監修の「肉山監修 2929 恵方巻」(税込980円)は具材の比率を上げるなど改良を施し再登場。炭火焼した牛カルビに唐辛子や魚醤やイカエキスで深みを出したヤンニョンジャンで和えたキムチを合わせた。
木内氏は「コンビニという身近な業態で手軽に高級感を味わっていただくべく監修をお願いした。監修店様の想いを最大限商品に反映できるよう何度も試作し、自信を持っておすすめできる商品に仕上がった」と胸を張る。
昨年に比べ特典も充実させた。
食品ロス削減や利便性向上を目的に、19年から専用アプリ「ファミペイ」でのWEB予約開始。今年は1月12日までに2品以上予約すると10%オフになる早割を実施したところ非常に好評だったという。