乳×植物で持続可能な食を えんどう豆使ったヨーグルト 雪印メグミルク「ナチュレ 恵」から

雪印メグミルクは、「ナチュレ 恵megumi」から新たに、えんどう豆を使ったヨーグルトを発売する。同社にとって初のプラントベースフード(以下、PBF)市場参入となる。乳と植物性双方のよさを生かした商品で持続可能な食に貢献し、植物性ヨーグルトのトップシェアを目指す。

佐藤雅俊社長は、市場参入の背景について「創業当時の課題は安定的で豊かな食生活。酪農乳業を通じて社会課題解決を目指した。100年たった今、食を取り巻く環境は大きく変わった。気候変動的や生物学的リスク、世界人口の増加など当たり前にしていた食が当たり前ではなくなるかもしれない。食の持続性の危機に直面しているなか、PBF市場参入の答えを出した」(1月26日新商品説明会)と語る。

今回、新たに立ち上げた「プラントラベル」では、植物性ヨーグルト2品とドリンク2品の計4品発売する。その目玉となるのが3月26日に関東、4月9日に中部・関西で先行発売する「ナチュレ 恵megumi植物生まれ」(400g、税別260円)だ。

原料にえんどう豆を使った新商品(左から「ナチュレ 恵megumi植物生まれ」「恵 megumi ガセリ菌SP株 植物生まれ」「Plant Label Pea Drink」) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
原料にえんどう豆を使った新商品(左から「ナチュレ 恵megumi植物生まれ」「恵 megumi ガセリ菌SP株 植物生まれ」「Plant Label Pea Drink」)

原材料に発酵えんどう豆を使用し、乳酸菌やたんぱく質、食物繊維が豊富に摂れる。えんどう豆に注目した理由について、樋上展文市乳事業部副部長は「飲料に比べヨーグルトは様々な植物を原料にした商品が少ない。味や物性を検討するなかでヨーグルトとえんどう豆の生産適性がよかった。乳酸菌も使っていて機能面でも既存品を上回るくらいのイメージを持っている」と説明する。育成に必要な水量が少なく手間がかかりにくいなど、自然環境や労働環境に配慮できる点もポイントだ。

メーンターゲットは既存の「ナチュレ 恵megumi」ユーザーを見据える。調査では普段からヨーグルトを食べる人は植物性ヨーグルトにも興味を持っていることが分かったという。

斉藤勝市乳事業部商品企画グループ課長は「主力ブランドから商品を出すことにも意味がある」と語る。将来的に乳をはじめ世界的な食料不足が懸念されるなか、長年親しまれるブランドの安心感が、自然に植物性食品を手にしてもらうことにつながるとみる。「通常のヨーグルトに寄せず、あえてえんどう豆特有の味わいを生かした。新たなヨーグルトとして慣れ親しんでもらいたい」と期待感を示す。

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