本紙1日付で既報の通り、業界リーダーの24年の景況感は「悪くなる」が前年比14ポイント減り、わずかながらも明るい兆しを感じさせる結果となった。円安やコスト高、物流問題など多くの不安材料が残る中、インバウンド復活を期待する経営者らの声も多く聞かれた。
▼福袋の売れ行きが良い。コロナ禍でオンラインを中心に伸びたカテゴリーだ。東武百貨店池袋本店では食品を中心とした福袋を前年より10%増やして展開。応募抽選型のサブスク福袋も種類を増やした。大手百貨店の初売りは4年ぶりの行動制限なしに賑わい、福袋目当ての訪日客の姿も目立った。
▼23年11月の訪日外客数は19年同月並みの244万人。累計では2千200万人を超えた。観光客依存は危ういという指摘もあるが、回復途上の外食市場では外客による消費の押し上げが不可欠だ。
▼波乱の幕開けとなった24年。正月気分どころではなかった。支援の輪は広がっている。本紙でも能登半島地震による事業者の被害状況を調査中だが、少しでも多くの人命が救われ、一刻も早い生活インフラと物流網の復旧を願う。