セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)は、宅配サービス「7NOW」(セブンナウ)でオンデマンド型宅配市場の創出に挑む。
12月11日取材に応じた永松文彦社長は「宅配には、事前に注文をとりまとめて配送する計画配送型と、出前ニーズにも対応するオンデマンド型などがある。日本ではオンデマンド型のマーケットは確立されておらず、我々は自宅から近くに店舗があるという利点を生かしてマーケットを開拓していく」と意欲をのぞかせる。
9月5日に「7NOW」アプリをリリース以降、操作性が向上し、SNSで話題になったことで売上が急伸。店頭と使い分けるなどのポジティブな動きもみられ、今後この動きを加速させる。
今期(2月期)中に1万2000店に展開し、来期に全国展開を計画、年間で数百億円の売上増加を見込む。
差別化ポイントについて永松社長は自前でシステムを構築して「店舗にある商品の大半を配達できるのはセブン‐イレブンだけ」と語る。
できたての店内調理品を配達できる点や、アプリと店舗在庫の情報との連携が図れている点も強みとする。
今後の発展の可能性については、実際の店舗と併用して利用されている点、出前ニーズに加えて買い置きニーズの両方に対応している点を挙げる。
実際の店舗との併用関しては「7iD」会員のデータで昨年店頭のみ利用した顧客で今年店頭と「7NOW」の両方を利用した顧客の利用金額を検証した結果、店頭の利用金額がほぼ変わらず、「7NOW」の利用金額がプラスオンされていることが判明した。
出前ニーズと買い置きニーズについては「7NOW」販売数量上位の単品から浮き彫りになった。
ある期間の上位50単品のうち約8割をオリジナル商品が占め、オリジナル商品上位単品のうちコロッケやアメリカンドッグなどの店内調理品5品が上位10位入りし、店内調理品を除くオリジナル商品上位5位は1Lの牛乳や大容量サイズが占める傾向がみられたという。