新定番の吟醸酒「越乃寒梅 澵」 ラインアップ充実、彩り豊かなブランドとしても好評

清酒「越乃寒梅」醸造元の石本酒造は、2023年秋から吟醸酒の新商品「澵(しん)」を販売している。ラベルの辛子色など伝統的なイメージを踏襲しながらも、「新しい時代の、新しい定番」を目指してラインアップに加わった。近年は次代を見据えた「灑(さい)」(16年)や「浹(amane)」(22年)が登場し、既存品は高級酒を中心に順次デザインを刷新、店頭で彩り豊かな日本酒ブランドとしても好評を得ている。

現代の食事に一層合う優しい味わい

新商品「澵」は、飲み手に寄り添う「越乃寒梅」らしいすっきりとしたキレと穏やかな香りが特長の吟醸酒。原料米には新潟県産の五百万石をメインに兵庫県産の山田錦を使用し、熟成による旨味もプラス、優しい味わいに仕上げた。飲用時の温度帯は、冷やし過ぎない15~16度、またはふくよかさが引き出される35~45度の燗がおすすめ。

同社は「現代の食事にもより一層合うように仕上げた。新しい飲み手だけでなく、かつて『越乃寒梅』を愛飲していた方々にも親しんでいただければ。ネーミングには、これまでの先入観に捉われず、真っ新な気持ちで味わって欲しいとの想いを込めた」とする。
精米歩合55%、アルコール度数15%。価格(税込)は720mlが1千980円、1.8Lが3千960円。化粧箱は別途。

カラフルな化粧箱が店頭映え

「灑」「浹」など相乗効果(越乃寒梅) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「灑」「浹」など相乗効果(越乃寒梅)

一方、近年の「越乃寒梅」はカラフルなボトルやラベル、化粧箱が店頭映えすると好評だ。

伝統的な辛子色の「別撰」を定番としながらも、ブルーの「灑」やグリーンの「浹」が加わり、既存の高級酒(純米大吟醸、吟醸など)はラベルと化粧箱を「金無垢」が白色、「特撰」が紫色、「無垢」がピンク色を基調としたデザインに一新。そして、今秋はモダンな雰囲気もまとった辛子色の「澵」が仲間入りした。

それぞれの商品が持つイメージを表現したカラーだが、店頭で並べると彩りが良く、購買意欲を後押しする効果があるという。「販売店様からは『お酒を買うか・買わないかではなく、どのカラーのお酒を買うかという一歩先の心理を生んでいる』とのご評価をいただけた。きれいな色合いやデザインは贈答にも向く」(同社)と手応えを話す。