日本加工食品卸協会 関東支部経営実務研修会 4年ぶりのリアル開催

日本加工食品卸協会関東支部(支部長・佐々木淳一日本アクセス会長)は11月10日、都内ホテルで経営実務研修会を開催した。コロナ禍の3年間はウェビナー形式だったが、4年ぶりのリアル開催で会員卸や賛助メーカーら多数の関係者が参加した。

あいさつした佐々木淳一・日食協副会長兼関東支部長は「食品業界は一昨年からの価格改定の波はピークを越え、値上げの浸透とコロナ禍からの回復も相まって製配販三層の業績は比較的順調に推移しているが、人手不足や物流問題、消費減退による価格圧力の強まりなど予断のできない状況が続いている」と指摘。そのうえで、中間流通業の使命として「メーカー・小売業・外食業の新たな需要創出を支援するとともに、適正なコスト転嫁について製配販の三層で意識を合わせながら進めていくことが重要」と語った。

物流の2024年問題への対応では「卸各社が物流DXや配送体制の見直しを進めており、日食協として製配販の連携の取り組みも着実に成果を挙げている」としたうえで、「関連業界とも連携し、サプライチェーン間のさらなる共同ワークを推進し、持続可能な物流の構築に取り組んでいく」と決意を示した。

続いて、時岡肯平専務理事が日食協の活動を報告。持続可能な物流の構築に向けた取り組みや、サプライチェーン全体をつなぐデータ基盤の構築、メーカー・卸の業務効率化を目指した商談支援システムの実装に向けた取り組みの現状や方向性について説明した。

研修会では、日本経済新聞社の白鳥和生氏が「流通と消費の今を読む―求められるパーパス経営―」のテーマで講演。終了後にも懇親会も開かれ、交流を深めた。