サンヨー食品が創業70周年記念パーティー 来賓多数、約1千人が集う

サンヨー食品は11月14日、創業70周年記念パーティーを都内のオークラ東京で開催し、多数の来賓や取引先など関係者約1千人が出席した。冒頭、井田純一郎社長が列席者に感謝の言葉を述べ、「11月20日に創業70周年を迎えるにあたり、現在は『たどり来て未だ山麓』の心境だ。目指す頂上はまだはるか先にある。今後は100周年に向け、一層皆さまに信頼され、愛される会社となれるよう、社員とともに精進していく」などあいさつした。

来賓からは岸田文雄首相が登壇。井田社長との親交に触れた後、「同社は『サッポロ一番』をはじめ多くのヒット商品が国民に親しまれている。ネット上では『塩らーめん派』と『みそラーメン派』で論争が巻き起こっているそうだが、わが家は『サッポロ一番 塩らーめん』が定番」と話して会場を盛り上げ、「国内のみならず海外でも即席麺を中心に食の魅力を発信し続けてこられたことに敬意を表したい。これからも食の世界を彩っていただければ」と祝辞を述べた。

来賓として登壇した岸田首相 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
来賓として登壇した岸田首相

次いで、丸紅元会長で富岡ゴルフ倶楽部理事長の朝田照男氏が「井田社長は伝統・芸術・文化などへの造詣が非常に深い。これは国内外のパートナー企業と信頼関係を築く上でも大いに役立っている」と話し、乾杯の音頭は井田社長と富士銀行時代に同僚だった大日本印刷の北島義斉社長がとった。

歓談中は、世耕弘成参議院議員、群馬県出身のタレント・中山秀征さんらがステージ上で祝辞を述べ、ビデオメッセージでテレビCMに出演する乃木坂46、親交の深い木梨憲武さんらがお祝いの言葉を寄せた。また東京女子管弦楽団による演奏も披露され、会場は華やかな雰囲気に包まれた。

中締めのあいさつでサンヨー食品販売の水上幸重社長は「創業以来の企業理念『良い味の創造』のもと、これからも安全・安心で価値ある食品を届け、幸せな社会づくりに貢献していきたい。お客様起点で『サッポロ一番』をさらに強固なブランドに育てていく」など述べた。

会場内ではパネルでこれまでの歩みを紹介。創業の地・群馬で酒類販売の泉屋酒店を経て、1953年に富士製麺として乾麺製造をスタート。61年に即席麺製造の開始にあわせ、サンヨー食品に改称した。「サンヨー」は「大西洋」「太平洋」「インド洋」の3つの大海を示し、世界に飛躍する壮大な企業にしたいとの想いが込められているという。その後、「サッポロ一番 しょうゆ味」(66年)、「同みそラーメン」(68年)、「同 塩らーめん」(71年)、「カップスター」(75年)などのヒット商品が次々に誕生。また国内企業との資本提携に加え、米国、中国、ベトナム、アフリカなど積極的な海外展開も進めた。