ヤマナカ 主力店強化で再出発 「フランテロゼ」10月開店

ヤマナカの取引先で作る「ヤマナカ会」の総会が9月20日、名古屋観光ホテルで開催された。高質スーパーの「フランテ」でも好調な「覚王山」「八事」「白壁」について新しく「フランテロゼ」にリニューアルすることを発表し、周辺のレギュラー店舗なども巻き込んだ集客と収益力の強化につなげたい考え。

会では岡本均会長(伊藤忠食品社長)が「この4年間は非常に長い期間だった。コロナ前には普通にあった景色がコロナ明けには大きく変わり、新たな日常が急速に形成されつつある。企業理念、存在意義など本質的なものが企業に問われる時代になった。原点に立ち返って、企業戦略、行動規範を再定義し、具体的な企業活動に落とし込んでいく必要がある」とあいさつ。

ヤマナカ会で中野義久社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ヤマナカ会で中野義久社長

続く経営方針発表では、中野義久社長が「物価やエネルギーコストの高騰で経験したことのない難しい状況になっているが、昨年の年末年始あたりから全体の機運も上がっており、手応えも感じている。本年度はこのような時代であるからこそ、創業当時の志に立ち返って、食を中心とした普段の生活を支える、食品スーパーマーケットの社会的使命を思い出し、精錬努力していく」と話した。さらに、小川達也副社長と大山秀樹専務が前期決算、今期の店舗・商品戦略について説明の後、フランテの新ブランドについて説明した。

「フランテロゼ」は、雫をデザインモチーフに、店舗コンセプトは『潤いとおいしさを提供するお店』。第1弾として、「覚王山フランテ」を9月20日から改装のため一時閉店し、10月13日にオープンする。

「フランテロゼ」外観イメージ - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「フランテロゼ」外観イメージ

外観やレイアウトも大幅に刷新。鮮魚で仕入れた旬の食材を使った『市場寿司』、精肉で松阪牛や霧島黒豚などこだわりの原料を商品化した。入荷当日にさばいた信州サーモンなどを店内で漬け込んで焼き上げたものなど素材や製法にこだわった「Frante御膳(信州サーモン西京焼/鯛一郎クン真鯛麹焼)」なども新しくラインアップする。

新ブランドのロゴが入ったエコバッグや社員の制服も新しくなり、ワイン勉強会やラッピング講習会を行い社員教育も徹底している。また「八事」「白壁」については商品の入れ替えなどを進めながら、順次レイアウトや外装などのリニューアルを進める。