六甲バターの塚本浩康社長は9月4日の戦略説明会で、今期の概況を説明した。
上期(1-6月)の連結売上高は前年比8・7%増の219億円。原料高騰に伴う価格改定の影響で販売量は減少したものの想定ほどの落ち込みはなく、業務用の回復が進み増収で着地。一方、利益面では原料高騰と円安によるコスト上昇をカバーしきれず、上期は1億9千800万円の営業赤字となったが、価格改定と原価率低減などの取り組みが奏功し当初計画を上回った。
主力のチーズ部門は、売上高9.1%増(204億円)。価格改定効果と人流回復で業務用チーズが回復。トータルの物量は8%減。価格改定による販売量の減少と、春に主力のベビーチーズを容量変更したことが影響したが、値上げ効果で金額は計画を上回った。
家庭用は金額8%増、物量11%減。主力のベビーチーズは容量変更と価格改定で物量16%減となったが、金額では4%増と健闘。
スライスは金額15%増、物量1%減。「コモディティで簡便性があり、他のチーズの代用で使う人も多かった」と推察する。
スティックは金額28%増、物量8%増。アレンジの手軽さが支持され、野菜やちくわなどと一緒に並べる売場展開も奏功した。キャンディチーズは金額16%増、物量5%減、6Pチーズはチーズ系、デザート系とも金額11%増、物量1%減となった。
なお、直近の動向をふまえ、通期の業績予想を上方修正した。修正後の連結業績予想は売上高430億円(前回予想比4%増)、営業利益5億円(同7%増)、経常利益6億円(同20%増)、当期利益3億7千万円(同23%増)。