大物 売上200億円の中計示す 今期150億円を達成

食品卸・大物(大阪市)の日阪俊典社長は6日に大阪市で開いた秋季展示会の席上、売上高200億円を目指す中期計画を発表。「5年で達成するのが理想」と述べた。

第64期となる今9月期は、売上高が前年比116%と大幅に伸長。当初の目標を上回る151億円での着地を見込む。日阪社長は「価格改定が大きな要素であるのは確かだが、当社が得意とするビジネスゾーンにおける新規開拓、取引の拡大を進めてきた結果である」と説明。主力の地域卸との取引拡大に加え、ECや貿易、業務用などの新規業態が順調に伸びた。さらに、猛暑により構成比の高い飲料が伸長したことも後押しした。

日阪社長は「5年前に発信した売上目標150億円を65周年に達成でき感慨深い。この経験から再度、中期目標を設定する」と、売上高200億円の達成を新たな目標として掲げた。「年率6%、5年で達成するのが理想だが、思うようにいかないこともあるかもしれない。新たな目標を掲げ取り組むというスタイルを進めていきたい」と強調。

また、売上100億円を達成した15年前と同じ約50人の従業員で150億円に到達したことに触れ、「できれば200億円も同じ50人で達成したい」とした上で、「基本戦略を維持しながら健康経営を中心に置き、さらなる生産性の向上、攻めの経営、成長分野への投資、そして“人財”の育成に努める」との考えを示した。