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小売CVS冷凍で「時間を止める」ローソンの新発想 おにぎりで実験 物流改善ほかフードロス削減・品揃え強化・減塩・添加物削減の可能性
KNOWLEDGE WORK 20260303

冷凍で「時間を止める」ローソンの新発想 おにぎりで実験 物流改善ほかフードロス削減・品揃え強化・減塩・添加物削減の可能性

 ローソンは一部店舗で冷凍おにぎりを実験販売して冷凍流通の可能性を探る。

 冷凍流通により、常温弁当などで現在行われている1日2回以上の配送回数を抑えてCO2削減と物流改善を図る。
 そのほかにもフードロス削減・欠品防止・品揃え強化・減塩・添加物削減などを見込む。

 8月22日発表したローソンの涌井和広上級執行役員商品本部副本部長は、新発想の真髄について「冷凍するということは、時間を止め、時間の制約を解消すること」と説明する。

 通常、製造してから店舗に配送し来店客に販売するまで10時間以上を要してしまう。
 この時間の制約が製造や配送の条件になっており、これらの条件を解消するものとして冷凍流通に着目した。
 「新しい消費行動を実現する先兵になりたいと考え、今回、おにぎりで実験させていただく」と語る。

 8月22日、福島県と東京都の合計21店舗で、常温販売しているおにぎり6品を冷凍おにぎりとして発売する実験を開始した。実験販売の期間は11月20日までの3ヵ月間。

 実験販売の焦点は、冷凍食品で即食需要を掘り起こせるか否か。

 この実験販売に先立ち、昨年11月にグリーンローソンで7種類の冷凍弁当を実験販売。この結果、“冷凍弁当と常温弁当との味の差はない”ことが判明した一方で、常温弁当に比べ冷凍弁当の購買数が減少した。

 冷凍弁当購買者の併買動向を調べると「ほぼほぼ自宅に持ち帰ってストックして食べる買われ方をしていた」ことが浮き彫りになった。

 これにより、冷凍弁当の即食需要には“違和感”の壁が立ちはだかると指摘する。

 「その場ですぐに食べるものをなぜ冷凍で買わなければいけないのかという違和感。この違和感を解消するために、今回、即食性が極めて高いおにぎりを冷凍で販売する。冷凍おにぎりと言っているが、分かりやすく言うと“温めて食べるおにぎり”となる」と述べる。

 実験店舗に福島県の店舗を選んだ理由は、おにぎりを電子レンジで温めて食べる習慣があるエリアの1つであるため。

 「もともと温める習慣がある中で、冷凍状態のものを買っていただいて、温めて即食べるということをお客様に受け入れていただけるかどうか福島でしっかりと確認したい」と述べる。

 実験店舗では、常温で販売しているおにぎり6品を冷凍おにぎりとして発売している。
 「冷凍状態にすると添加物が削減できるなどいろいろ変更できるのだが、今回は常温と全く同じで販売している。実際に冷凍おにぎりを進めていくと、減塩など味付けもより薄くできるなどいろいろメリットがある」という。

 フードロス削減や計画生産の徹底により品切れ防止や品揃え拡充なども見込む。
 「販売許容時間を短く設定すれば添加物も削減できる」と期待を寄せる。

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