さとう 重点エリア10店体制へ 大阪・交野に府内6店目

さとう(京都府福知山市)は6月29日、大阪府交野市に府内6店目となる「フレッシュバザール交野星田パーク店」をオープンした。JR学研都市線・星田駅から徒歩9分。交通量の多い府道に面した再開発地域で、周辺では住宅やマンションの建設が進み、今後の人口増加が期待される。3km圏内の商圏人口は10万人、3万9千世帯。敷地内には、1週間前に先行オープンしたドラッグストアのキリン堂が並ぶ。

商品面では同社の地盤である北近畿の鮮魚や練製品、酒類などを強化。また、市販冷食だけでなく、精肉・鮮魚の売場でも味噌漬けやハンバーグなどの加工品を含めた冷凍商材を充実させた。惣菜やベーカリーなどの即食型商品は、買い回りしやすいよう広い通路で展開する。

佐藤総二郎社長(さとう) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
佐藤総二郎社長(さとう)

藤総二郎社長は「当社が得意とする北近畿の商品をこれまで以上に、積極的に取り入れている。この地の商品とハイブリッドで展開することが、競争が激しい中での差別化につながる」と強調。また、冷食の強化については「従来から力を入れており、各部門でさらに拡大した。電気代は高騰しているが、照明を落とすなどの対応は行っていない。経費管理はお客様とは無関係のことであり、望まれている商品を揃えるのがわれわれの使命である」と力を込めた。

【フレッシュバザール交野星田パーク店 概要】

敷地面積8千394㎡、売場面積1千407㎡、駐車118台、駐輪125台、営業時間8~22時。

来年度は2店計画

なお、同社は来年度、「フレッシュバザール枚方藤阪駅前店(仮称)」(大阪府枚方市・売場面積984㎡)、「同 井出多賀パーク店(同)」(京都府井手町・同1千472㎡)の2店を開店すると発表した。

両店のオープンにより、今後の重点出店エリアと位置付ける大阪府北部が7店舗、同じく京都府南部が3店舗、合わせて10店舗体制となる。

同社はシェアの高い北近畿での「寡占化政策」と、重点エリアへの「南下政策」を進めている。北近畿(京都北部、兵庫北部、福井西部)の人口が20年前に比べほぼ2割減少しているのに対し、大阪北部は約6%の減少にとどまる。だが、今後20年間の人口推計値では、いずれの地区も減少率は2割強と大きく変わらない。

後藤弘和専務は「このエリアでの寡占化は難しいが、人口が減っても絶対数が多い」と説明。「大阪に出店してから10年を迎え、フレッシュバザール業態とEDLPが定着しつつある。さらに浸透させたい」としている。