3.5 C
Tokyo
3.9 C
Osaka
2026 / 01 / 29 木曜日
ログイン
English
トップニュース西本ウィズメタックHD アジア食、農水産事業が二本柱 医療食、アメニティ事業にも進出 佐々祐史社長に聞く

西本ウィズメタックHD アジア食、農水産事業が二本柱 医療食、アメニティ事業にも進出 佐々祐史社長に聞く

1912年に食品輸出入会社として神戸で創業した西本ウィズメタック(Wismettac)グループ(旧社名:西本貿易)。西本ウィズメタックホールディングス(HD)は東証上場6年目を迎え、今年1月に社長に就任した佐々祐史氏(取締役社長執行役員COO兼CFO兼管理本部長)は、新規事業の構築に意欲を示している。

日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)出身の佐々社長は、東証上場の準備にも携わり、上場の目処がつくと同時に2017年から副社長としてアメリカに出向。欧州、英国、シンガポール、香港、オーストラリアなど世界の海外子会社のディレクターを務めるなど国際経験も豊富だ。

現在の事業は、輸出サイドの「アジア食グローバル事業」と輸入サイドの「農水産商社事業」が二本柱。「2つの事業が好調なので余裕ある今こそ半歩先を見据え、人財投資を中心に、第3、第4の事業を構築したい」(佐々社長)考えだ。

最大の事業領域は、輸出の「アジア食グローバル事業」。日本食を中心としたアジア食品・食材を北米をはじめ欧州、アジア、豪州など世界中の日本食レストラン、スーパーなどに販売。売上高約3千億円のうち約2千500億円がこの事業で占めている。「北米の日本食レストランの多くが当社の食材を使っており、今では日本食、アジア食ブームでもあり、これが過去20年ほど飛躍的に伸び、利益ベースでもかなりの割合を占め、ここ2年ほどは過去最高益を更新した」。

これまでレストランやグロサリーはアジア系が多かったが、最近は米系にも浸透。食品PBはShirakiku(しらきく)ブランドをつけ、日本食ブランドとして米国全土をはじめ世界で親しまれている。

輸入サイドは「農水産商社事業」が中心で、世界各国の生鮮・冷凍加工青果、水産物などを国内の卸売市場、量販店、外食産業、食品メーカーなどに販売している。生鮮青果においては1968年に米国最大の農業生産組合であるサンキスト・グロワーズの輸入総代理元となり、現在では輸入柑橘類国内トップクラスの市場シェアを誇り、売上高約500億円。「ただし輸入は1、2年ほど仕入れ原価が値上がりし、利益的には苦戦。今後は円安が続いても耐えられるようなビジネスモデルの構築が課題」とし、テコ入れ策として日本産果実の海外展開などを強化したい考えだ。

両事業最大の強みは、商品の企画・開発、製造から直接・対面販売まで食の流通を一貫してオペレーションできるプラットフォームを自社グループが保有していること。「アメリカだけで約2万件の口座があり、パパ・ママストアから大手チェーン、回転寿司チェーンのほか、日系のグロサリーにも卸している」。コロナ禍ではレストランへの来店客が減り、逆にグロサリーが伸長。「両方を展開していたおかげで、コロナの影響をあまり受けずに済んだ」。

二本柱以外に、「アメニティ&小売事業」も展開。ハロウィンやクリスマスシーズン、バレンタインなどシーズンイベント向け商品を自ら企画・開発し販売している。現在は約50億円の売上だが、「今後はこの事業を発展させ、3つ目の事業の柱の一つにしたい」。

さらに新規事業として医療食分野にも期待している。「医療食や病院食はおいしい食事が少ない」というのが発想の発端。ドクターや医療とコラボや出資するなど、新規事業部として動き出している。さらに食品業界はデジタル化が遅れていると認識。「デジタルに精通する人材採用や、テクノロジーとリアルの融合によるプラットフォームも準備しており、食品業界全体を底上げできるよう後押ししたい」と語る。

関連記事

インタビュー特集

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。