8.9 C
Tokyo
11.5 C
Osaka
2025 / 12 / 21 日曜日
ログイン
English
小売CVSセブン-イレブン、朝・昼・晩の各シーンで選ぶ食品や飲料を強化 若年層と女性のシェア拡大狙う

セブン-イレブン、朝・昼・晩の各シーンで選ぶ食品や飲料を強化 若年層と女性のシェア拡大狙う

 セブン-イレブン・ジャパンはドットミー(東京都中央区)のウェルビーイングブランド「Cycle.me(サイクルミー)」と共同開発したセブン-イレブン限定の新商品12品を、6月20日から順次全国のセブン-イレブン店舗で販売開始する。

 一日のライフサイクルに寄り添う“近くて便利”なコンビニエンス業態で、「時間栄養学」に着目して朝・昼・晩の各シーンで手軽に選択でき、おいしさも訴求する「サイクルミー」の食品・飲料を展開することで、店舗価値向上と若年層や女性のシェア拡大につなげるのが狙い。

 セブン-イレブン・ジャパンの山口圭介執行役員企画本部ラボストア企画部部長は「環境や健康への意識が高いはずの若年層のシェアが減っていることに、物凄く危機意識を持っている。意識が高い層だからこそ“セブン-イレブンを使わないと”というように転換していかなければいけない」と語る。

山口部長(中央)と知念社長(中央左)、三井物産流通事業本部流通インフラ事業部の浅海直治部長(中央右)
山口部長(中央)と知念社長(中央左)、三井物産流通事業本部流通インフラ事業部の浅海直治部長(中央右)

 2011年以降、女性の利用率も高まってきたものの、男性の利用が依然多い状況で、 多様化する価値観への対応も課題とする。

 「Z世代、さとり世代、プレミアム世代などと表されるように、価値観も多様化し、過去の経験や物理的な利便性だけでは応えられなくなった」(同)。

 今後はセブン-イレブンのコンビニエンスとしての機能にどれだけ価値を付加していけるかを重視する。

 「セブン-イレブンにくれば“健康にいい商品が買える”とか“これを買うと環境にいい”など、お金を出してでも買いたいと感じてもらう価値を具体的なモノとして提案することに最大限注力していく」(同)と意欲を見せる。

 オリジナル商品は、セブン-イレブンオリジナルの食物繊維「ウェルビーファイバー」入り機能性表示食品のソーダやおつまみスナック、リラックス効果のある「L-テアニン」入りプロテインバーといった飲料や菓子など計12品。

 「ウェルビーファイバー」はインド地方で採れる「グァー豆」由来の水溶性食物繊維で、お腹が緩くなりにくく年齢問わず摂取できる体にやさしい食物繊維だ。

 昨年2月に都内のセブン-イレブン12店舗の専用什器で販売を開始した「サイクルミー」シリーズは、現在1000店舗まで拡大した。

 都市部に位置する250店舗を対象とした検証では、購入した人のうち55%は女性で30歳未満は16%と、非購入者の女性44%、30歳未満9%と比較して、女性や若年層の割合が高かったことから、「従来の商品群とは違う使われ方をしている」(山口氏)ことが判明した。

 今後は、新商品の動向や消費者の声を反映して商品の改廃を行っていく。

 ドットミーの知念孝祥ジョナサン社長は「サイクルミー」拡大の背景について、リモートワークで日々のオンとオフの切り替えに課題を感じる人や、タイムパフォーマンスを重視する人、手軽に栄養を補いたい人などが増えていることを挙げた。

 なお、セブン-イレブン限定シリーズの商品開発にはアサヒ飲料や三井食品をはじめ10社以上が参画し、太陽化学(本社・三重県四日市市、山崎長宏社長)が「ウェルビーファイバー」の素材開発を行った。

関連記事

インタビュー特集

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。