キーコーヒーが山奥の未開の地に道路を敷設したところから携わる「トラジャシリーズ」が好調 45周年目のリニューアルが奏功

キーコーヒーの家庭用レギュラーコーヒー「トラジャシリーズ」が好調に推移している。

同シリーズは、今年発売45周年を迎えたロングセラーで高単価なスペシャルティコーヒー豆「トアルコ トラジャ」を使用したもの。

ブレンドの「トラジャブレンドシリーズ」3品(豆・粉・ドリップ オン)とストレートの「ドリップ オン トアルコ トラジャ」の計4品を取り揃えている。

2020年以降、30‐40代の若年・中年層が新たに「トラジャシリーズ」を購入している傾向を受け、この流れを加速させるべく3月1日にリニューアル発売した。

具体的には「トラジャブレンドシリーズ」で、ブレンドなどを工夫して従来品と比較して香気総量を13%増加させて、より香り高く濃厚でコク深い味わいへと刷新したほか、若年層を意識してパッケージをシンプルで上質なデザインへと一新した。

キーコーヒーの柴田裕社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
キーコーヒーの柴田裕社長

「リニューアル後、パッケージもご好評をいただいているが『トアルコ トラジャ』について産地や産地での我々の活動をご存知でない方が多いことから、秋冬については、知っていただく活動を深めていく。イベントなどを通じて持続可能なコーヒー生産にしっかり貢献していることを伝えていきたい」と述べる。

同社は今年発売45周年を迎えた「トアルコ トラジャ」を年間通じて真のサステナブルコーヒーとしてアピールしている。

トラジャコーヒーは、インドネシア・スラウェシ島トラジャ地方だけで栽培されるアラビカ種のコーヒー。

かつて「セレベス(スラウェシ)の名品」と謳われ、第二次世界大戦の混乱の中、市場から姿を消したことから「幻のコーヒー」とも呼ばれている。

キーコーヒーは、トラジャコーヒーを復活・発展させるべくトラジャ事業を展開。1970年代から山奥の未開の地に道路を敷設するなどインフラの整備や雇用を創出するなどして関わり、インドネシア現地の協力生産農家とともにトラジャコーヒーを作り続け、現在では「トアルコ トラジャ」として展開している。

インドネシアでの前期(3月期)の取り組みでは「KEY COFEE AWARD」を開催して柴田社長自ら生産者や技術者に直接感謝の意を表し「コーヒーを一緒につくる仲間として親睦を深めた」。

マカッサルには新工場を竣工して「トラジャコーヒーの味わい、品質を世界に向けて発信していく」。

「初摘みコーヒ― トアルコ トラジャ 2023」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「初摘みコーヒ― トアルコ トラジャ 2023」

日本では、SDGs5つのPのキーワードのうちのPeople(人)・Prosperity(豊かさ)・Partnership(パートナーシップ)3つに着目した「コーヒーは地球語」と題した動画を公開。

4月1日から写真投稿でコーヒーセットが合計45人に当たる「#トラジャ45 投稿キャンペーン」を実施。6月1日から第3弾を開始した。

全国の直営ショップと公式ECサイトでは今年最初に収穫したコーヒー「初摘みコーヒ― トアルコ トラジャ 2023」の予約受付を6月1日に開始した。