日本ハムは今年度の夏季ギフト商戦から、主力ハムギフト「美ノ国」(うつくしのくに)の原料肉を国産限定から北海道産限定に変え、「北海道プレミアム美ノ国」に全面刷新しブランド価値をより高める。
5月17日に東京都内で井川伸久社長が会見を開き、これまで北海道で多くの事業を展開してきた同社の歴史に触れるとともに、「今後は北海道の魅力を国内外に展開していく」と語った。シリーズではハムのほか、今回から北海道産原料肉使用のローストビーフやハンバーグもラインアップする。当日は新イメージキャラクターで北海道出身のタレント大泉洋さんもかけつけた。
「美ノ国」は国産豚肉原料使用ハムギフト売上高ナンバーワンとして、百貨店やスーパーなどで展開されて好評を得ており、2006年の発売以来、今年で17年目を迎える人気ブランド。
ただ、ハムギフト市場全体は微減基調にあり、購買層の固定化・高齢化(60~70歳代)、マーケットを牽引する強いブランドが不在、ハムの美味しさや魅力の訴求不足などを課題として挙げる。
そういった中で新ブランドは、「北海道は世界に通用するブランド力」(同)として北海道を前面に押し出し、さらに同社がこれまで培ってきた技術を掛け合わせて、課題解決として
①購買層拡大の打ち出し
②(新しいハムの調理法・メニューなどで)価格ではなく価値訴求のブランド作り
③ハムの美味しさを伝える情報発信
で価値をさらに高め、贈る側、贈られる側の視点で「一番おいしい、が、一番うれしい」などをブランドステイトメントとして訴求し、新たな客層として、40~50歳代や産地にこだわるコアな客層を獲得していく。