関西フードマーケット 粗利改善で増収増益めざす 林社長「統合シナジーを着実に」

関西フードマーケットの23年3月期連結は売上高が3千740億円、営業利益が59億円、経常利益が53億円、当期純利益が42億円。対象範囲が前期と異なるため、前期比は発表していない。

売上高は計画比99.7%とほぼ予想通りだったが、光熱費や物流費の高騰などにより営業利益は6億円、経常利益は5億円ほど計画を下回った。当期純利益はイズミヤの税効果見直しにより予想を20億円上回った。

このうちイズミヤ、阪急オアシスの売上高は前年比97.4%の2千590億円、営業利益は13億円減の33億円。前年のコロナ特需による反動が、上期に大きく表れた。関西スーパーの売上高は前年比99%の1千296億円、営業利益は4億円増の29億円。集客施策の効果とコストコントロールにより売上、利益とも予想を超えた。

今期は売上高が1.3%増の3千790億円、営業利益が47%増の87億円、経常利益が52.2%増の81億5千万円、当期純利益が5.6%増の45億円を計画。

イズミヤ、阪急オアシスが上期の売上増とチェーンオペレーションの強化により、売上高が102.3%の2千650億円、営業利益は23億円増の56億円を計画。関西スーパーは粗利益の増加とコスト抑制により売上高は101.1%の1千310億円、営業利益は4億円増の33億円を見込む。

林克弘社長の話

惣菜やPBなどの販促強化策や買上点数を高める作戦によって、既存店売上を伸ばす。大きな改装はないが、バックヤードや什器の入れ替えで生産性を高める。これらを積み重ね、粗利益の改善を図りたい。

上期にイズミヤと阪急オアシスのシステムが統合される。それが稼働し、次に関西スーパーも取り入れ、発注できるような仕組みを作らなければ物流の統合に入っていけない。前段階として商流をどう一元化するかが大きな課題である。それぞれの分野で統合シナジーを発揮することに着実に取り組んでいく。