5.6 C
Tokyo
3.9 C
Osaka
2026 / 02 / 10 火曜日
ログイン
English
流通・飲食小売異彩放つ食品スーパー 「人件費は投資」 サミットのコストコントロールとは?

異彩放つ食品スーパー 「人件費は投資」 サミットのコストコントロールとは?

サミットは、当期純利益を2022年度の39億円から25年度に83億円へ引き上げるなどの内容を盛り込んだ新中期経営計画の達成に向けてマーチャンダイジング(MD)強化とともに「聖域なきコスト削減」に取り組む。

聖域なきコスト削減は、人件費を対象外とする。その理由は、人件費を削減対象にすると施策が無機的になる恐れがあるためという。

4月20日、方針説明会に臨んだ服部哲也社長は「コストコントロールで人件費はなかなか無視できないが、人件費をコストと考えず投資と捉えてみようと社内で常々話している。コストと捉えてしまうと、どうしても削るものとなり、従業員一人一人の顔や個性が見えなくなる。その結果、なんとなく施策そのものが目的になり無機質になっていく」と指摘する。

逆に、人件費を投資と捉えた場合、施策は有機的になりうるという。

川崎塩浜プロセスセンター
川崎塩浜プロセスセンター
「投資だと考えると、一人一人のアウトプットに目が向く。従業員のスキルアップや所得向上につながる可能性があり、施策も有機的になる。機械でもできることは機械に任せ、『あなたでなければできないこと』をどんどん増やしていきたい」と語る。

その一方で、人件費以外のコストは徹底的に削減する。

これには、MD強化策と同様に外部の知見を取り入れながら進める。

MD強化の取り組みでは、4月にMD本部を設置して、コンサルや同業他社の力も活用して商品開発力の強化をスピーディーに進めている。

コストコントロールも同様に「同業他社さまですごくいい取り組みをされているところがたくさんあり、そこへ真摯に学びにいくということをすでに始めている」。

コスト削減に向けたDXの強化も掲げる。「値下げや廃棄ロスの最適化についてAIを使った実験を進めており、秋には各店で結果が出せると思う」と述べる。

働くサミットの従業員(案内係)
働くサミットの従業員(案内係)
コスト削減にも貢献するものとしてプロセスセンター(PC)の活用・新設や物流改革にも取り組む。

PCの取り組みとしては、生鮮の一次加工を3年かけて増強していくほか、25年には作業軽減も見込む新PCセンターの稼働を予定している。

物流改革は、マルエツ・ヤオコー・ライフコーポレーションと協調。4社で「首都圏SM物流研究会」を発足し企業間の壁を越えた物流の効率化に向けた研究を進める。

その上で、自社の取り組みとして「生鮮の物流センターもこれからもう1か所新設していく必要がある。グロサリーの物流センターも再編が必要」との考えを明らかにする。

関連記事

インタビュー特集

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。