飲料系飲料アサヒ飲料「ウィルキンソン」で初のウィズフード提案 食シーンを開拓 その背景は?
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アサヒ飲料「ウィルキンソン」で初のウィズフード提案 食シーンを開拓 その背景は?

 アサヒ飲料は炭酸水トップシェアブランドの「ウィルキンソン」でブランド初の取り組みとして食事での提案・WITH FOOD(ウィズフード)訴求を行っていく。

 取材に応じた香山宏マーケティング一部無糖炭酸・果汁グループリーダーは「『ウィルキンソン』は来年にブランド誕生120周年を迎える。100年以上の歴史を振り返ると、過去、外国の要人のおもてなしにテーブルウォーターとして提供した記録もあり、しっかり定着させていきたい」と意欲をのぞかせる。

 今年、ウィズフード訴求を行う背景には、炭酸水市場の割材需要の反動減がある。

 炭酸水市場について「2020年のコロナ禍による巣ごもり需要で、炭酸水は夜のお酒の割材需要が急拡大したが、昨年から家庭外での飲用機会が増えたことで、反動減となり、少し成長が鈍化している」との見方を示す。

 割材需要が減少する中、「ウィルキンソン」は昨年、旗艦アイテムの「ウィルキンソン タンサン」と「ウィルキンソン タンサン レモン」が前年を上回ったことに加えて、人流回復に伴い料飲店向けに販売しているリターナブル瓶商品が大幅に拡大したことで、ブランドトータルでは前年比6%増の販売数量を記録した。

アサヒ飲料の香山宏マーケティング一部無糖炭酸・果汁グループリーダー
アサヒ飲料の香山宏マーケティング一部無糖炭酸・果汁グループリーダー

 今年は人流回復が一層加速し、その反面、家庭内需要に逆風が吹くとの市場予測から、家庭内需要の活性化策の1つとしてウィズフード訴求を実施していく。

 「『ウィルキンソン タンサン』と『ウィルキンソン タンサンレモン』をメインにしつつ、その他のエクステンション商品を合わせてお客様にしっかり訴求していきたい。少し油っこいものを食べた時に口の中を浄化するという作用や、無糖だからこそ食事をより美味しく感じさせるようなイメージをしっかり伝えていきたい」との考えを明らかにする。

 今年は、ウィズフード訴求のベースとなるブランド価値に磨きをかけるべく、「ウィルキンソン タンサン」のラベル、「ウィルキンソン タンサン レモン」の中味とラベルを刷新し4月上旬以降順次発売している。

 「『ウィルキンソン』は競合の炭酸水と比べて“かっこよさ”“洗練さ”“本格感”といったスコアが物凄く高い。今回のリニューアルではそういった部分を本質的な価値としてより押し上げていきたい」との考えのもと、「ウィルキンソン タンサン」のラベルではブランドカラーである赤色の背景部分を少なくしすっきりとした印象にすることで「よりシャープで上品さを感じられるデザインにした」。

 また「TANSAN」の文字を下部に大きく目立つように配置することで「ブランドの価値である強炭酸の刺激を表現した」。

 一方、「ウィルキンソン タンサン レモン」は、口に含んだ瞬間に感じるレモンの華やかな風味を強化。パッケージデザインは従来品よりもレモンの果実を大きく配置し、「LEMON」の文字を大きく配置することでレモンの風味がしっかり感じられることを強調したデザインに仕立てられている。

 ブランドコミュニケーションは「ブレない、刺激。」をキーメッセージに掲げ、菅田将暉さんを継続起用した新TVCM「ブレない、刺激。」編を4月17日から放映している。

 4月18日には「ウィルキンソン タンサン ファイバー」を新発売。

 同商品については「健康・ダイエット志向が今後増えてくることが調査から判明し、現在不足しがちな栄養素を考えた時に、今後も拡大が見込めるものとして食物繊維に着目した」。

 そのほかの健康アプローチの商品としては「ウィルキンソン タンサン エクストラ」を展開し「徐々に広がり市場にしっかり定着することができたと捉えている」という。

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