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ライフコーポレーション 30年度に売上1兆円、400店舗へ 第7次中計スタート

ライフコーポレーションは、第七次中期経営計画「つながろうライフ!つなげようlife!」(2023~26年度)をスタートさせた。最終年度の先にある「2030年度にライフが目指す姿」として「売上高1兆円、経常利益350億円、当期純利益220億円、店舗数400店」への成長を掲げ、その前段階の計画として策定したもの。都内で開いた記者会見の席上、岩崎高治社長は「お客様・従業員・社会から信頼され、『私のスーパーマーケット』と言っていただける企業を目指す」と意欲を示した。

冒頭、岩崎社長は中計を策定する意義を強調。「変化が激しく先が読めない時代に必要性を疑問視する声もあるが、全従業員がベクトルを合わせて目標に向かうことは非常に重要。その証拠に、かつて中計がなかった時代の経常利益は20億円程度だったが、第一次から第六次まで実行する中で着実に成長し、直近3か年の経常利益は200億円超になった」とし、「今後の外部環境は予測しづらいかもしれないが、①人口減少・高齢化の加速②更なる競合激化③資源価格の上昇、運営コストの増加④サステナビリティへの関心の高まり⑤デジタル化の進展・加速――は確実に起こる。一連の変化を踏まえ、当社の強みや課題を徹底的に議論し計画を策定した」。

新中計の主要テーマは

①人への投資
②同質化競争からの脱却
③持続可能で豊かな社会の実現に貢献

――の3点。これらを推進するため、「カイゼンの輪をつなぐ活動」に全社をあげて取り組む。

①について岩崎社長は「お客様に支持されるスーパーとなるには、従業員の満足度(ES)が重要。すでに様々な手を打ってきたが、一例が企業風土の改革で、新規事業の社内公募から『BIO-RAL(ビオラル)』ブランド(前期52億円、180%)、ネットスーパー、サテライトキッチンなどのアイデアが具現化された。引き続き賃金アップや女性管理職の登用も推進。外部機関の評価でES(5.0満点)は現在3.4だが、30年度に4.0を達成したい」。

②同質化競争からの脱却も継続的に取り組んでいる。ライフならではの魅力あるPBを一層強化し、それを提供するためにプロセスセンターと物流センターの再編を展望。またリアル・ネットを問わずいつでも快適に買い物できる環境を整えたい考え。その一環で今年度のなるべく早期にアプリを刷新する。新機能を追加するなどし、一人一人のニーズに合った提案を目指す。なお30年度の売上目標1兆円のうち、ネットスーパーで1千億円(前期約150億円)を見込む。

岩崎社長は「従来型の『商品を売って終わり』ではなく、お客様がライフのファンとしてサポーターになっていただけるビジネスモデルへの転換を目指す」。

③経営理念の一つである「持続可能で豊かな社会の実現に貢献」を新中計の柱に据えたこともポイント。環境対策では30年までにCO2排出量50%削減(13年度比)、食品廃棄量50%削減(17年度比)を設定。生活インフラとして地域社会に貢献し、さらなる利便性の向上も図る。「これまで取り組んできたお客様や従業員に対してと同様、今後は社会からも信頼を得られる活動を重視する」(岩崎社長)。

なお新中計の初年度にあたる24年2月期は営業収益8千10億円、前年比4.6%増、経常利益205億円、2.4%増と増収増益を計画。「第六次中計の成長ドライバーは粗利率の改善だったが、コロナ禍での営業継続を優先した結果、人件費と物件費に対する意識が甘くなった。七次以降はこの2点でも全社のベクトルを合わせて改善に取り組み、販管費の低減に努めたい」。出店は30年度400店舗(直近約300店舗)の達成に向けて計画。今期は10店(首都圏6店、近畿圏4店)を予定している。

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