東海地方を中心に和食・麺類のレストランチェーンを展開するサガミホールディングスの鎌田敏行会長兼CEOがこのほど、在名古屋イスラエル国名誉領事に就任した。去る3月29日には名古屋市内で「中部・イスラエル 友好親善の集い」が催され、鎌田氏の就任披露式も執り行われた。
鎌田氏は1949年3月、埼玉県生まれ。学生時代にイスラエルを訪れ、同地の農業共同体=「キブツ」での生活を経験。伊藤忠商事勤務時の94年4月には日本の商社で初となるイスラエルの現地事務所が開設。初代テルアビブ事務所長として7年半駐在し、同国との商いを大きく進めた。
07年3月サガミに出向。11年1月に社長。組織改革・制度改革・意識改革を社員とともに進めV字回復につなげ、17年4月から現職。
海外事業は現在、ベトナムに直営3店、イタリアにFC6店を展開する。今後、イスラエルでの出店に向けて市場調査にも乗り出した。
就任披露式であいさつに立った鎌田氏は「最近はなかなか現地に行けなくて最新事情には疎い。しかし今後は情報をアップデートして、中部地区とイスラエルとの関係強化に注力していく。私の第2の故郷であるイスラエルと日本の懸け橋となれることに非常に喜びを感じている。今後はイスラエルに関心のある中部地区の企業の方々、またイスラエルの文化にご関心のある方々との交流会も始めたい」と語った。
式典ではギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使から鎌田氏に、イスラエル国大統領直々に署名した任命状が手渡された。また、在神戸イスラエル国名誉領事の三宗司郎氏には、在任17年間をねぎらう感謝状が贈られた。
当日は大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長、古川元久衆議院議員、イスラエル日本商工会議所友好協会ゼエブ・ワイス名誉会長など来賓・関係者ら50人超が出席。鎌田氏の伊藤忠商事時代に上司を務めた丹羽宇一郎氏からはオンラインメッセージが届いた。