アピタ・ピアゴを展開するユニーと、テナントの総合惣菜店「Kanemi」を展開するカネ美食品は3月21日から、寿司や弁当、オードブルなどの惣菜をネットで簡単に予約でき、店頭で受け取れるサービスをスタートした。惣菜市場は11年から右肩上がりで成長、20年にコロナ禍で一時的に減少したが、21年には前年比約20%伸長し10兆円を超える規模と推定されている。今後も成長が見込まれ、販売チャネルを増やすことで新規顧客の拡大を図っている。
アピタ・ピアゴでは鮮魚専門店「魚優」のブランドで新鮮な魚を店内で調理した弁当や寿司などを販売。大きな魚がのった弁当などボリューム感やインパクトのある見た目で人気になっている。総合惣菜店「Kanemi」ではクリスマスや年末年始、ハレの日などで大皿の寿司盛り合わせ、オードブルの店頭での予約を受け付けていた。
ネット予約を導入することで店内加工のため提供時間が限られ、売り切れになっていた人気の弁当が購入しやすくなる。イベントなどのハレの日の需要拡大に加え、スマホを利用した買い物が増えている若い世代の取り込みも進めたい考え。
予約受付サイト「365デリカキッチン」では、会員登録をすれば24時間いつでも、受け取り店舗と受け取り日時を指定して注文ができる。受取日は注文の4日後から1か月までの日時から選べる。受け取り店舗は現在、アピタ43店舗、ピアゴ21店舗、ユーストア1店舗。
鮮魚専門店「魚優」の弁当、寿司、海鮮丼をはじめ、イベントの際には寿司ケーキなどの創作寿司も用意する予定。精肉専門店「肉悠」では、原料にこだわった焼肉弁当、ローストビーフ寿司。ユニーのオリジナルブランド肉「悠健豚」を使った「あらびきウインナー」「ロースハム」なども用意している。
カネ美食品では、大勢で集まる際に人気の大皿寿司を用意。オードブルでは、から揚げ、エビチリ、串カツなど人気メニューを揃えた。様々なシーンに対応するため2人前から5人前までラインアップしている。
PPIH7MD(フレッシュフード)カテゴリーリーダーの坂下宏一氏は「実施店舗が魚優などを展開する店舗に限られるが、リニューアルなどで取扱店舗を拡大していく計画。夏にはネット限定の商品を導入したい」と話し、カネ美食品の伊藤佳司テナント事業本部長は「今後、大人数でのパーティなどが増えていくと考えている。これを機会に長年、惣菜を展開してきたKanemiの惣菜をぜひ味わってもらいたい」と話している。