名城食品 増収増益を達成 人材育成・省人化投資に成果

愛知県に本社を置くチルド麺メーカーの名城食品は、急激なコスト上昇で厳しい経営環境に見舞われながらも、2022年度(1~12月)は増収増益を達成した。藤原正敏社長は「価格改定(22年3月実施)だけでなく、かねてより『市況変化に耐えうる強固な収益基盤の構築』を目指し、人材育成や省人化投資を推進してきた効果も大きい」と手応えを語る。

前12月期は、ロングセラーの「3食焼そば」、汎用性の高い「中華楼」、人気商品に育った「リンガーハットの長崎ちゃんぽん」などの既存品に加え、有名ラーメン店とタイアップした新商品「一風堂 白丸元味」がヒットし業績に貢献した。「約10年前からチルド麺の成長カテゴリーであるラーメン群を強化してきた。当時の売上構成比は5%未満だったが、近年はコラボ商品の成功で徐々に上昇、昨年は10%を超えてきた」と胸を張る。

一方、藤原社長は2011年のトップ就任から人材育成に最も注力してきた。新たに公正でオープンな人事評価制度を構築し、「賞与評価」「能力評価」などを明確化、社員一人一人のモチベーションアップを図ったという。あわせて年休取得の奨励や労働時間の低減も推進。これらの取り組みが評価され、22年12月に愛知県から「令和4年度愛知県ファミリー・フレンドリー企業賞」を受賞した。対象はトヨタケ工業、東海理化電機製作所、豊田鉄工との4社。「選定されて大変うれしく思う。これからも社員のワークライフバランスを重視し、人材面でもサステナブルな体制を強化していきたい」と展望する。

現在は第4次中期経営計画(21~23年度)のもと、

①ブランド力(商品力)の増強
②人材育成
③DXの推進

――を経営の主要テーマに掲げる。①の一環で、SDGsの観点から賞味期限を延長。直近では「ゆで焼そば」を15日から30日に、「ゆでうどん」を15日から20日に延ばし、フードロスの削減に貢献している。また自社3工場(名古屋工場、滋賀工場、下関工場)にガゼット包装機を導入。昨年はプラスチックの使用量を31t削減した。

コストアップ対策では「以前から人手不足を背景に製造ラインの省人化を進めてきた効果が出てきている。人件費高騰の影響を軽減できた」と説明。「今後も長期的な視点でコストダウンにつながる投資は継続していきたい」との考えも示した。

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