中国産食材に暗雲 進む農家の高齢化と後継者不足

中国から輸入される食材は多岐にわたり、日本の食卓を支えている。農林水産省によると22年1月から11月までの輸入量の累計では、野菜の中で「ごぼう」「にんにく」「たけのこ」などで中国からの輸入が1位となっている。

その中国では22年に人口が減少に転じ、高齢化が加速している。中国の国家統計局の発表では、22年末時点の人口は14億1千175万人で前年から85万人減少した。人口減少は1961年以来、61年ぶり。国連が22年7月に発表した「世界人口推計」によると23年にはインドの人口が中国を上回り、世界最多を有する国が入れ替わると予測されている。

中国産食材を輸入しているメーカーによると、中国でも日本と同様、農業従事者の高齢化と後継者不足が進んでいる。日本食が海外へ進出していく中で、これまで中国で消費量が少なかった食材が中国国内で消費されるようになり、価格高騰に拍車をかけている。

メーカーの担当者は「食材の栽培や収穫には知識と経験が必要で、安定した品質を一定量用意するためには中国からの輸入に頼らざるを得ない。日本と中国でしか作れないものもあるため、他国を頼ることもできない」と話し「数年後には輸入が難しくなる食材がいくつも出てくると思う。当たり前のようにスーパーに並んでいる中国産食材だが、数年後には価格の高騰どころか手に入らなくなることも考えられる。そうなれば、国産食材へも波及し、品薄から価格高騰につながっていくことも予想される」と警鐘を鳴らす。

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