10.3 C
Tokyo
11.5 C
Osaka
2025 / 12 / 25 木曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料幻のコーヒーと呼ばれたトラジャコーヒー 発売45周年に真のサステナブルコーヒー「トアルコ トラジャ」を訴求強化 キーコーヒー

幻のコーヒーと呼ばれたトラジャコーヒー 発売45周年に真のサステナブルコーヒー「トアルコ トラジャ」を訴求強化 キーコーヒー

 キーコーヒーは今年発売45周年を迎えたスペシャルティコーヒー「トアルコ トラジャ」を年間通じて真のサステナブルコーヒーとしてアピールしていく。

 トラジャコーヒーは、インドネシア・スラウェシ島トラジャ地方だけで栽培されるアラビカ種のコーヒー。かつて「セレベス(スラウェシ)の名品」と謳われ、第二次世界大戦の混乱の中、市場から姿を消したことから「幻のコーヒー」とも呼ばれている。

 キーコーヒーは、トラジャコーヒーを復活・発展させるべくトラジャ事業を展開。1970年代から山奥の未開の地に道路を敷設するなどインフラの整備や雇用を創出するなどして関わり、インドネシア現地の協力生産農家とともにトラジャコーヒーを作り続け、現在では「トアルコ トラジャ」として展開している。

 SDGsの取り組みとしてサステナブルコーヒーや認証コーヒーに注目が集まる中、「トアルコ トラジャ」はキーコーヒーがインフラ整備の段階から地元民とともに汗を流し、現在もキーコーヒーの現地法人トアルコ・ジャヤ社に社員を派遣するなどして産地と地元に密着しているという点で、真のサステナブルコーヒーと言える。

1月27日、「トアルコ トラジャ 45周年記念カフェ」で取材に応じたキーコーヒーの菊地恵一マーケティング本部市場戦略部長(右)とマーケティング本部市場戦略部市場戦略チームの五十嵐香菜子氏
1月27日、「トアルコ トラジャ 45周年記念カフェ」で取材に応じたキーコーヒーの菊地恵一マーケティング本部市場戦略部長(右)とマーケティング本部市場戦略部市場戦略チームの五十嵐香菜子氏

 今年は、SDGsを切り口にこの点を強調して「トアルコ トラジャ」を訴求強化していく。

 その第一弾として、1月27日から2月5日の期間、東京ドーム(東京都文京区)で開催される「テーブルウェア・フェスティバル2023 ~暮らしを彩る器展~」で「トアルコ トラジャ 45周年記念カフェ」を出展している。

 オープン初日、取材に応じた菊地恵一マーケティング本部市場戦略部長は「『KEYCOFFEE』の認知率は8割を超えるが『トアルコ トラジャ』の認知率はそれに及ばず、『トアルコ トラジャ』の認知率を上げていくのが第一の目標」と語る。

 45周年記念カフェでは、トラジャ地方の自然豊かな環境や、唯一無二の味わいを支える品質へのこだわりなどをパネルで紹介。
 3本の動画も放映し、そのコンセプトについてマーケティング本部市場戦略部市場戦略チームの五十嵐香菜子氏は「SDGsには5つのPのキーワードがあり、そのうちのPeople(人)・Prosperity(豊かさ)・Partnership(パートナーシップ)3つに着目した動画になっている。我々の活動を現地の住民の方に語っていただくインタビュー形式の動画に仕立てられている」と説明する。

「トアルコ トラジャ 45周年記念カフェ」で放映される動画と展示パネルの一部
「トアルコ トラジャ 45周年記念カフェ」で放映される動画と展示パネルの一部

 トアルコ・ジャヤ社が経営するパダマラン農園では、収穫されたコーヒーチェリーは脱肉・発酵・水洗・乾燥・機械選別を経て最後は人の目による手選別工程へと回される。

 第1話は「美味しいコーヒーは厳しい環境でこそ育まれる」と題し、手選別場の従業員にフォーカス。
 第2話では、地域の豊かさに着目して、生産者の目線でコーヒー事業の維持・発展のために45年間継続している取り組みを紹介し、第3話では、地域の枠を越え、産学連携でコーヒーの未来を守っていく国際的な取り組みを伝える内容となっている。
これらの動画は今後SNSでも広めていき、SDGsへの関心が比較的高いとされる若年層をコミュニケーションターゲットに定める。

 キーコーヒーのコミュニティサイト「Coffee Fan Club」も活用。現在約3万7000人に上る登録者に向けて、昨年末に開設した「トアルコ トラジャ ルーム」で「トラジャアンバサダー」を目指す活動への参加を呼びかける。

 「トラジャアンバサダー」とは、10月1日の「国際コーヒーの日」に向けて「トアルコ トラジャ」の魅力を世に広めていく伝道師で、8月頃に認定テストを予定している。

 「トラジャアンバサダー」に選ばれると、「トアルコ トラジャ」が1年分プレゼントされるほかイベントやセミナーにも招待される。

 家庭用商品や業務用商品でもアピールしていく。

昨年末に開設した「トアルコ トラジャ ルーム」で「トラジャアンバサダー」を目指す活動への参加を呼びかける。
昨年末に開設した「トアルコ トラジャ ルーム」で「トラジャアンバサダー」を目指す活動への参加を呼びかける。

 家庭用では、店頭での動画放映やサステナブルコーヒーコーナの提案を検討。
 業務用の取り組みの1つとしては、約120店舗ある「トアルコ トラジャマイスター認定店」に向けて「トアルコ トラジャ」に特化した企画や初収穫した「トアルコ トラジャ」を認定店限定で提案するといった活動に注力していく。

 なお同社は1000人を対象に 2021年12月から2022年1月かけて調査を実施したところ 「KEYCOFFEE」の認知率は8割を超えた一方、「トアルコ トラジャ」認知率はそれに及ばないことが判明した。

関連記事

インタビュー特集

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。