伊藤園の緑茶飲料ブランド「お~いお茶」が過去最高の販売数量達成に向け拡大している。
この勢いを加速すべく、今年最初の施策となる桜パッケージは若年層へのアピールをテーマに掲げる。
19日取材に応じた安田哲也緑茶ブランドマネジャーは「『お~いお茶』の販売数量はコロナ前の過去最高の水準にまで回復している。お客様の層を広げるのが課題で、20、30代のお客様にもご指名いただけるような施策を展開していきたい」と意欲をのぞかせる。
この考えのもと、1月23日に発売開始する「お~いお茶」桜パッケージは、世界的テキスタイルデザイナーの鈴木マサル氏のデザインを採用してデザイン面での若返りを図った。
「桜パッケージは2015年から展開し、モヤモヤした日常の中で売場を明るくできるということでもご好評をいただいている。今回、絵のタッチを変え若者目線でパッケージを変更した」と説明する。
世界のティーカンパニーを目指し、桜パッケージは23日、上海・台湾・韓国でも同時に発売開始される。
「海外比率を上げていく取り組みの一環で、桜を通して世界のお客様に『お~いお茶』を飲んでいただきたい。今回、気候が近しい3都市を選んだが、『お~いお茶』は世界30カ国以上で飲まれていることから今後広げていきたい」という。
昨年10月に各社が実施した飲料の価格改定でNBからPBへの流出の動きもみられる緑茶飲料市場については「健康の要素で飲まれており他のカテゴリーの飲料よりも指名される確率が高い。伊藤園は健康創造企業を標榜し、お茶にはまだまだ可能性があると考えている。PBへの流出については、地道ではあるが、畑から取り組んでいる点やおいしさに対する技術の追求を知っていただければご納得してご指名いただける」との見方を示す。
直近の動きとしてはホットタイプが好調に推移している。
ホット緑茶飲料の「お~いお茶」のシェアは2位以下のブランドとは大きく水をあける59%(出典:伊藤園・インテージSRI⁺21年9~22年9月金額ベース)となっている