大森屋 海苔、ふりかけなど若年層狙い新シリーズ ギフト、市販用に次々と

大森屋は若年層をターゲットにした新商品を相次いで投入。海苔やふりかけの購買層拡大を図る。

12月にはギフトの新ブランド「HANAYAGI」を、通販向けに先行発売した。柚子、雪、翠、藍といったネーミングを持つ華やかなパッケージの缶を6種類用意。単品(702円・税込)でも購入できるほか、3本や6本セットを揃える。セットの箱や包装紙には缶と同様の柄がモノクロで描かれ、統一感を持たせている。海苔は同社が扱う中で最高ランクの、有明産一番摘みを使用。

「中元・歳暮市場が縮小する中、いかに普段使いしてもらえるか。通常のギフト商品とは一線を画したおしゃれなデザインで、食べ終わってもインテリアとして使える」(営業企画部)。

市販用のお茶漬けでは京都のテキスタイルデザイン・ブランド『SOU・SOU』とコラボした、和ダシのお茶漬け2種類を発売。「お茶漬けの喫食者には10代後半から20代の若年層が一定数いる。こうした層を意識し、『SOU・SOU』とのコラボによる可愛らしいデザインとした」(同)。

「SOU・SOU」とコラボ「おはよう茶漬けかきたまほうれん草」(大森屋) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「SOU・SOU」とコラボ「おはよう茶漬けかきたまほうれん草」(大森屋)

WEBアンケートによると「お茶漬けをいつ食べるか」という質問に対し、朝食という答えが最も多かった。それを踏まえ、「おはよう茶漬けかきたまほうれん草」を商品化。1日に必要な量の半分の鉄分を配合する。同時に、胃にやさしい夜用の「おやすみ茶漬け柚子たらこ」も投入。各3袋入り小売価格200円(税抜)。

このほか、混ぜご飯ではクラッシュアーモンドを使った『やみつきの法則』シリーズ2品(わかめ混ぜご飯ごま油風味、青菜混ぜご飯オリーブ油風味)を発売。植物性ミルク市場でも注目されるアーモンドを使用し、混ぜご飯の素市場で支持が強まっている“やみつき系”の商品に仕上げた。クラッシュアーモンドによる食感の面から、競合品との差別化を図っていく。

「『バリバリ職人』や『カリカリ梅』など食感を強調した商品が評価をいただいている。今回はアーモンドの食感に加え、健康面からも訴求する」(稲野達郎社長)としている。

稲野社長は「Z世代をひとくくりにすべきではないが、5年後、10年後を考えた時、主役になる層である。われわれの製品は40代がメーンで、『緑黄色野菜ふりかけ』と『小魚ふりかけ』は代々受け継がれるロングセラー製品に育った。若い時から手に取ってもらい、その人たちが主役になった時、次の世代に受け継がれていくような製品を増やしていきたい」と話している。