円安の背景など講演 大阪府食品卸同業会が研修会

日本加工食品卸協会近畿支部と大阪府食品卸同業会は6日、第19回実務研修会を、大阪市中央区のマイドームおおさかで開催し、会員の卸やメーカーなど定員の約100人が参加した。

冒頭、緒方学大阪府食品卸同業会会長(伊藤忠食品執行役員西日本営業本部長)が「日本は円安など様々な問題がある。今日の講師は円安の理由などをお話しいただけると思う。楽しみにしていただきたい」とあいさつ。講演では、日米加豪の金融機関でヴァイスプレジデントとしてトレーディング業務に従事していた経験を持つ岩本沙弓氏が「コロナ禍からウクライナ危機へ~為替・内外情勢」をテーマに1時間半にわたり分かりやすく語った。円安の要因では「長期的な国力衰退」「日本と主要各国の金利差」「戦争によるドル買い」の3つを挙げ、「3要素が重なり円安が加速している」とした。

公演終了後は、日阪俊典副会長(大物社長)が「われわれは食べ物を扱っている。しっかりした付加価値で提供することが流通各社の利益になる。いかに最適価格で消費者に提供するかが今後も重要。今後もしっかり値上げを進めていかなければならない。業界挙げて食品業界発展のために一緒に頑張っていきたい」と各位に訴えた。