「越乃寒梅」から純米吟醸「浹(amane)」 新たな味わいで女性にも 石本酒造

清酒「越乃寒梅」醸造元の石本酒造は、通年販売の新商品としては6年ぶりとなる「浹(amane)」の出荷を11月上旬から開始した。理想の飲み手には日本酒になじみの薄い女性をイメージし、しっとりとやわらかで、素直な飲み口としたことが特長だ。

このほど発表会を開き、ゲストとして俳優の小泉孝太郎さんとソムリエの田崎真也さんが出席。石本龍則社長は「当社の信念に沿って令和の時代にふさわしい『越乃寒梅』を目指した」などと語った。

「浹」のコンセプトは「令和の越乃寒梅」。「このお酒が人と人が心を寄せ合いながら豊かな時間を過ごす一助になれば。お飲みいただくすべての皆さまに優しい気持ちになっていただけることを願っている」(石本社長)。その酒質は、「越乃寒梅」らしい品格やバランスの良さを大切にしながら、優しくて柔らかく、スムーズで心地良い飲み口を実現している。

販売施策については竹内佑介常務が説明。「『浹』が理想とする飲み手は、郊外に住みながら働く女性で、特に日本酒になじみの薄い層をイメージしている。そうした方々にも美味しいと感じていただける酒質に仕上げており、日本酒ファンの拡大に貢献できる」。

一方、「普段飲まない方に直接アピールしても伝わりづらい。日本酒を嗜んでいる友人・パートナーからお薦めしていただくことが必須」との認識がある。そこで、まずは30~50代の日本酒好きビジネスマンをコアターゲットに設定。「広告展開や店頭での販売を通じて『浹』の認知度を高め、日本酒になじみがない方に『これなら飲めると思うよ』と薦めていただければ」と展望している。

「浹」を試飲した小泉さんは「柔らかい味わいで優しい甘みが感じられる。『越乃寒梅』らしい余韻もあってどんな料理にも合いそう」と絶賛。田崎さんが事前に用意したメニューとのペアリングも行われ、「これまで日本酒を毎日のように飲んできたが、新たな楽しみ方が広がった」などと話した。

〈商品概要〉「越乃寒梅 純米吟醸 浹(amane)」。原料米には新潟県産の五百万石ほか全量酒造好適米を使用。精米歩合55%。アルコール度数は14%。価格(税別)は720㎖が1千600円、1.8ℓが3千200円。年間の販売目標は2・5億円。

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