流通業界の発展に尽力 清水信次ライフ名誉会長死去

ライフコーポレーションの創業者で名誉会長の清水信次氏が10月25日、老衰のため96歳で死去した。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻の久子(ひさこ)さん。来年、お別れの会を執り行う予定。日時、場所は後日決める。

清水信次氏は大正15年4月18日、三重県津市生まれ。昭和18年12月に大阪貿易学校を卒業。昭和20年8月、終戦直後に食料品販売の清水商店を設立し、代表者に就任。昭和31年10月には現ライフコーポレーションの前身となる清水実業を設立、同61年、今日に続くライフの1号店となる豊中店(大阪府豊中市)を開店した。

平成18年3月には、後継者として白羽の矢を立て、三菱商事から招聘した岩崎高治氏に社長の座を譲り、自らは代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)に就任。以後、岩崎社長と二人三脚でライフコーポレーションを売上高日本一のスーパーマーケットに育て上げた。昨年5月には取締役名誉会長、今年5月には取締役を辞し、名誉会長に退いていた。

日本チェーンストア協会会長、日本スーパーマーケット協会会長、日本小売業協会会長、国民生活産業・消費者団体連合会(生団連)会長、日本バナナ輸入組合理事長、日本パインアップル缶詰協会会長など公職はあまた。

流通業界トップの中でも「行動の人」という表現がこれほどぴったりくる経営者はいなかった。政治に対して物言う経営者として、節目節目でその存在感を発揮。「国民の生活・生命を守る」という使命のもと、500を超える企業、業界団体、消費者団体、NPOなどが結束した生団連は、清水氏なくしては成立しなかった。テレビの討論番組にも出演し、論客としても名を馳せた。

5月8日は「#ぬか漬けの日」アイデアレシピ大募集
優秀作にはプレゼントも