果実残渣を使用のグミも 発酵技術で未利用資源を活用 新価値創造へカンロ

カンロは、直営店「ヒトツブカンロ」から、環境を考えたサステナブルなラインとして「ヒトツブカンロearth」を新たに展開する。

同社はキャンディという枠を超えて、新たな市場と製品の創造を目指す新事業「フューチャーデザイン事業」の一つとして「キャンディ」から始まるサーキュラーエコノミーの実現を目指している。

今回、独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップであるファーメンステーション(本社・墨田区)とライフスタイル提案商社の豊島(本社・名古屋市中区)をパートナー企業として、未利用資源を活用した日用品の開発に取り組んだ。

ファーメンステーションとは、独自の発酵技術を活用し、規格外で販売できない飴を発酵・蒸留することで、高純度・高品質のエタノールを精製し、ウェットティッシュを開発「地球をあるくウェットティッシュ」を発売。豊島とは、Bioworks(本社・京都府相楽郡)の独自技術によって開発されたサトウキビやトウモロコシなどの植物を原料とした生分解性素材PlaXを使用した「地球想いのハンドタオル」の商品化を実現した。

9月14日に開催された発表会でファーメンステーション代表取締役酒井里奈氏は今後の展開について「エタノール製造時に出る発酵粕も機能性があるので、これも活用した製品も届けるなど、すべての資源を活用していきたい」と意気込みを語った。

また、今後の「ヒトツブカンロearth」は、果実残渣を使用したグミの開発や、「手」をキーワードに「Goods」領域の拡大、協業パートナーとの連携強化、グミッツェルトレイを雑貨に活用するなど包材のリサイクルなどを視野に入れている。