敷島製パンは7月31日、夏休みの小学生に向けて「昆虫食の自由研究オンラインイベント」を開催した。
同社では20年12月から、食用コオロギパウダーを使用した「コオロギカフェ」シリーズを立ち上げ、「コオロギのフィナンシェ」「コオロギのバウムクーヘン」「コオロギのクロワッサン」をオンラインショップ限定で販売している。
イベントでは、高崎経済大学の教授で同社にコオロギパウダーを提供しているFUTURENAUT(フューチャーノート)の取締役CTOを務める飯島明宏氏が登場し、養殖のコオロギが製品になるまでの工程を説明した。
世界の人口は今年7月で約79億人、50年には100億人を超えると予測されている。人口の増加で最初に足りなくなる食料が肉といわれている。そのため、肉に代わるたんぱく源として昆虫食が注目されている。牛に比べ必要なエサや水が少なくて済み、食料自給率や食品ロスの問題解決にもつながるとみている。
また、敷島製パンでは「コオロギカフェ」の製品を作っている専用の施設・未来食LABOで「コオロギのクロワッサン」ができるまでの工程を紹介した。
飯島教授は「エサによってコオロギの味が変わる。フューチャーノートでは、トウモロコシや大豆をエサに与えているため、ナッツのような香ばしい味になる」などと説明した。
一方で敷島製パンでは「コオロギパン自由研究コンテスト」を実施しており、8月31日まで応募を受け付けている。コオロギパウダーが入ったフランスパンが作れる「コオロギの食育パンキット」をオンラインショップで購入し、パン作りをしたうえで学習シートに書き込み応募する。
グランプリには賞状、コオロギカフェ商品の詰め合わせ、オンライン工場見学などが贈られる。
パンキットには、北海道産小麦「春よ恋」を100%使用した小麦粉、コオロギパウダー、インスタントドライイースト、はちみつストローがセットになっており、フューチャーノートの「食の未来 食育リーフレット」が特典として付いてくる。