「綾鷹」で着想した「急須の中で茶葉ひらく」アイデア 香り・旨みニーズの高まり受けて5年ぶりにパッケージデザイン刷新

 コカ・コーラシステムは緑茶ブランド「綾鷹」のパッケージデザインを5年ぶりに刷新して4月4日に発売開始する。
 リーフ・ティーバッグなどの手いれの緑茶市場が拡大していることなどを受けて、ブランドが目指す“急須でいれたお茶”の価値を再定義し、これに伴う動きとなる。

 3月22日発表した日本コカ・コーラの助川公太緑茶事業部部長は「急須でいれたお茶のどのような点が今の時代のお客様に魅力的なのかを改めて見直すことで今まで以上に『綾鷹』の価値を幅広い層に伝達できるのではないかと考えた」と語る。

3月22日開催された「日本コカ・コーラお茶カテゴリー戦略発表会」で発表した日本コカ・コーラの助川公太緑茶事業部部長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
3月22日開催された「日本コカ・コーラお茶カテゴリー戦略発表会」で発表した日本コカ・コーラの助川公太緑茶事業部部長

 この考えのもと調査を行い導き出されたのが「急須でいれたお茶を、香りがよくて旨みがあるものと認識していること」。

 一方、相対的に低く出たポイントは“にごり”となった。
 「“にごり”の価値がなくなったのではなく、香りや旨みといった味覚として実感できるものを大事にする傾向があると我々は考えている。コロナの影響もあって実際においしいものに触れてみたいという気分が高まり、お茶についても味わいにより重きが置かれるようになってきている」と説明する。

 このような調査結果を受けて、香りのよさや旨みを「綾鷹」独自の方法で表現すべく、京都・宇治の老舗茶舗「上林春松本店」の協力のもと着想したのが“急須の中で茶葉ひらく”のアイデア。

 “急須の中で茶葉ひらく”のアイデアに即して、「綾鷹」本体「茶葉のあまみ」「ほうじ茶」「濃い緑茶」の4品のパッケージを刷新。

5年ぶりにパッケージデザインを刷新した「綾鷹」の基幹4品 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
5年ぶりにパッケージデザインを刷新した「綾鷹」の基幹4品

 全体的に、緑茶飲料の飲用頻度の低いライトユーザーの取り込みを意識して「『綾鷹』が持つ本格感・本物感を守りながら軽やかな味わいを感じさせるデザインに仕立てた」。

 中味は従来どおり。「今の味わいに非常に満足していただいているお客様が大変多いことがわかり、今回については味の変更はしないという結論に至った」という。

 新デザイン導入に伴いコミュニケーションも刷新する。
 「茶葉ひらく、香り立つ旨み。」を新メッセージに掲げ、TVCMや屋外広告などを店頭施策と連動させて多面的に展開していく。

 「綾鷹」ブランド全体では“前進と革新による成長”を引き続きテーマに掲げ、今回のデザイン刷新は“前進”の取り組みで緑茶飲料市場での存在感をさらに高めていく。
 一方、“革新”では昨年立ち上げた「綾鷹カフェ」シリーズを強化してラテ第三極の確立を目指していく。

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