最優秀賞は「食べられる栄養食器」の研究 高校生ら研究者の卵をサポート アサヒ飲料

アサヒ飲料は12月12日、同社とリバネスが研究助成している高校・高専5チームの研究成果発表会を実施し、最優秀賞に中原杏菜さん(学習院女子高等科3年)の「食べられる栄養食器」の研究テーマを選定した。

中原さんは、市販の食べられるスプーンに着目し、それにオリゴ糖を加えて健康価値を高めるアイデアを考案した。

選定理由についてアサヒ飲料の安部寛研究開発本部長は「食を通じて負担の少ない健康な社会をつくりたいという叶えたい未来を明確に描いていたことと、自分たち女子高生をターゲットに食べられるスプーンに付加価値をつけていくことを考えたところが大きなポイント。私も商品開発のメンバーに『自分たちが欲しいものをつくろう』という話をしている」と語った。

これに対し受賞した中原さんは「自分が『ここだ』と思うところで小さな一歩を踏み出せた。これから社会実装に向けてあきらめずに全力で突き進んでいきたい」と意欲をのぞかせた。

アサヒ飲料は、社会との共有価値を生み出す取り組みとして、2019年からリバネス社が運営する中高生を対象とした研究助成プログラム「サイエンスキャッスル研究費」に参加している。

同プログラム内で設定された「アサヒ飲料賞」は、未来を担う研究者の卵のサポートを目的にアサヒ飲料の募集要項に沿った研究テーマに対し応援する助成プログラムとなる。

今回、「『健康』『環境』『地域共創』などの社会課題の解決に役立ち、未来のワクワクや笑顔を生み出す研究や開発」をテーマに全国の中高生から募った結果、22件の応募があり、その中から審査を経て高校・高専5チームを採択した。

なお、採択した5チームには、研究費用として資金を助成するだけでなく、アサヒ飲料社の研究員が主催者のリバネス社スタッフと一緒にアドバイザーとして各チームに1人ずつ付くことで、研究を約半年間サポートした。