コロナ禍の労働力不足

東南アジアでのコロナ感染再拡大により、サプライチェーンへの影響が懸念されている。トヨタ自動車は10月の生産台数を当初計画より4割減らすという。東南アジアでの新型コロナ感染拡大と折からの半導体不足で生産計画に支障が出ているためだ。食品業界でもマレーシアのパーム油やタイのチキン製品で影響が出始めている。

▼世界的に油脂需給がひっ迫する中で、マレーシアのパーム油産業では労働力不足が暗い影を落としている。コロナの感染拡大に伴うロックダウンや入国制限の影響でパーム油の原料となるアブラヤシ農園で働く人手が確保できず、生産量の伸び悩みにつながっている。

▼日本にとって輸入鶏肉の一大拠点であるタイでもコロナの感染拡大で工場がストップし、大手冷食メーカーの供給に支障が出始めている。家庭用・業務用でボリュームの大きい、から揚げやチキン加工品では一時的に休売せざるを得ない製品もあるようで、代替品の確保に追われている。

▼東南アジアの感染状況はようやくピークアウトの兆しが見えつつあるが、現地のワクチン接種は遅れており予断を許さない状況にある。食品全般で値上げの動きが広がる中で、サプライチェーンの混乱もコスト上昇の一因となっている。