コカ・コーラ 新領域の開拓加速 アルコールやキューブドリンクは氷山の一角 「檸檬堂」に続く酒類新ブランドも

コカ・コーラシステムは、飲料事業を主軸としつつ新たな可能性の探索として清涼飲料水以外の新領域開拓を加速している。

清涼飲料水市場は加工食品トップクラスの巨大市場で、全国清涼飲料連合会の調べによると、20年生産者販売金額は3兆7千978億円に上る。

一方、コカ・コーラ社が狙う新市場は「ホワイトスペース」と称し、そこにはアルコール、チルド商品、手いれのコーヒーなどが含まれ、それらを合わせた市場規模は約7兆円に上ると同社は見積もっている。

ホワイトスペース戦略では、アジリティ(機敏さ)を重視し、プランニングから商品の全国発売に至るまで1、2年のスパンで動かしていくことを方針としている。

売場に並ぶ「檸檬堂」(日本コカ・コーラ)
売場に並ぶ「檸檬堂」(日本コカ・コーラ)

販売エリアや販売チャネルを絞り込んだスモールスタートから開始し、そこで芽が出てきたものを大きく育てていく考えで、その最たる例がレモンサワー専門ブランド「檸檬堂」の成功となる。「檸檬堂」は九州エリア限定販売からスタートし、全国発売やラインアップ拡充へと発展している。

コカ・コーラボトラーズジャパンは前期(12月期)、「檸檬堂」で当初目標を大幅に上回る約790万ケース販売。18年からの累計販売数では1千200万ケースとなり、5品のうち「定番レモン」はレモンサワー部門で金額シェア第1位を獲得した。

同社は今年、この勢いを加速すべく既存の飲料製造ラインを活用してアルコール飲料の内製力を強化。

14日、決算発表したカリン・ドラガン社長は「アルコール飲料については再び製造能力を拡大している」と語り、近くアルコール飲料の新製造ラインが完成する。

キューブドリンク「1,2,CUBE」(日本コカ・コーラ)
キューブドリンク「1,2,CUBE」(日本コカ・コーラ)

製造能力強化に伴いアルコール飲料の新ブランドも予定している。同席した日本コカ・コーラの和佐高志チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)は「アルコールカテゴリーの成長を加速すべく、ブランドポートフォリオをさらに充実させ、近いうちに新ブランドの導入を予定している」と述べた。

ホワイトスペースへの新たな種まきも続々と行っていく。直近ではAmazonで19日から、キューブ1粒を水またはお湯に入れて軽く混ぜるだけで、淹れたてのおいしさが楽しめるフリーズドライのキューブドリンク「1,2,CUBE(ワン・ツー・キューブ)」が発売された。

同商品ついて、和佐CMOは「新市場を開拓するという意味では非常に大切なこと」と位置づけ、ホワイトスペース全体としては「アルコールやフリーズドライを活用した提供はわれわれが考えているホワイトスペースの氷山の一角。まだお話できないが、いろいろなワクワクするような飲用体験をこれからも考えている」と意欲をのぞかせた。