異なる分野にも目を

自分が属するカテゴリーに没入することも必要だが、他領域に関心を持つことも必要だ。特に加工食品と酒類などは比較的密接な関係にあると感じるのだが、お互いによく知らないことも多いようだ。

▼高齢化やコロナ禍で酒類業界は業務用が厳しいが、家庭用は堅調だ。中でも缶チューハイ等(RTD)は活況が続き、近年の市場は二ケタ増を繰り返している。家庭で食中酒としての地位を獲得。若年だけでなく中高年層も手に取り間口・奥行ともに拡大中とされる。食中酒として拡大中なのだから、食品業界側も注目し、食べ合わせの研究を進めてもよさそうなものだが、食品側ではRTDの市場動向を知る人は少なく、RTDという用語を知らない担当者も多い。

▼食品業界と酒類業界の間には溝がある、取材を通してよく感じることだ。しかし両者はともに食卓に上がり、「食事」という一つの有機体を形成する。消費者は無意識のうちに組み合わせを意識することもあろう。消費者に提案する側も意識して当然だと思うのは私だけではないだろう。

▼「一つしか知らぬ者は、一つをも知らぬ」という。隣接諸領域にも関心を払い、新しい展開に備えてほしいのだが。