「目覚まし時計がないと起床できない」は危険信号 睡眠不足・睡眠負債とは? ネスレ日本と林教授がすすめる快眠・仮眠のコツ

デジタルコンテンツ「ネスレ コーヒーナップ」公開

18~64歳の望ましい睡眠時間は7~9時間――。

広島大学大学院人間社会科学研究科人間総合科学プログラムの林光緒教授は16日、ネスレ日本が開催したウェビナーに招かれ、米国睡眠財団の調査データを引きこう述べる。

「ショートスリーパー(短眠者)など個人差はあるが、基本的には様々な疫学調査や実験研究をみると7時間以上は寝ていただきたい」と補足する。

林教授によると、睡眠でおさえておきたいポイントの1つは、睡眠を1日の深部体温(内臓の温度)の変化で捉える概日性(24時間時計)のアプローチ。

ヒトは深部体温が下がると眠くなり、深部体温が上がると目が覚めるメカニズムになっているが、夜中にスマホやPCでブルーライトを浴びてしまうと深部体温の低下を促すメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が抑えられて入眠の妨げになってしまう。

よく眠りスッキリ起床するコツについては「夜間は暖色照明にして少なくとも就床30分前には室内照度を下げ睡眠への準備に入る。そして毎日同じ時間に起床し、起きたらカーテンを開けて朝日(ブルーライト)を浴びる」と語る。

もう1つのポイントは、起きている間、砂時計のように睡眠物質が蓄積されていくという恒常性という捉え方。睡眠物質は睡眠中に消費され、ゼロになったところで起床につながるが、就床時間がいつもより遅くなると消費し切れず蓄積された状態となる。

自らが睡眠不足や睡眠負債に陥っていないことが一番簡単に分かる基準は、目覚まし時計など他の力を借りず自然に起きられるかだという。
「何も使わずに自分で目が覚めて、スッキリと起きられれば睡眠不足とは考えられにくい」と説明する。

長時間の昼寝や夕寝は、入眠前に睡眠物質が減ってしまい深い睡眠の妨げになることも指摘。一方、昼寝前にコーヒーを飲むコーヒーナップ(仮眠)のような15~20分程度の短い睡眠は「一般的な昼寝よりも眠気を解消でき誰でも手軽にできる」という。

コーヒーナップとは、15~20分程度の短い昼寝の前にカフェインを含むコーヒーを飲むスタイルで、カフェイン摂取によって起きた頃にシャキッとしその後のパフォーマンスに役立つと言われている。

農学博士でネスレ日本の福島洋一ウエルネスコミュニケーション室室長は、脳内でつくられるメラトニンの原料となるのが必須アミノ酸の一種トリプトファンであるとし「トリプトファンは主に肉、魚、卵や大豆などに含まれており、日常的にバランスの取れた食生活によって摂取することが大切」と呼びかける。

厚生労働省のデータから、就寝前3~4時間以内のカフェイン摂取が入眠を妨げたり睡眠を浅くする可能性があることにも触れ、就寝前はコーヒーの選択肢としてカフェインレスコーヒーを推奨。「カフェインレスコーヒーは一般的にカフェインが3%未満に抑えられ非常に少なく、ポリフェノール量は通常のコーヒーと同じ」と述べる。

今回のウェビナーのエッセンスは、16日に公開された林教授監修のデジタルコンテンツ「ネスレ コーヒーナップ」でも紹介されている。

これは、15 分程度の短い昼寝を画像とサウンドでサポートするコンテンツでリラックスするための6つのテーマを用意している。音声ガイダンスが仮眠のコツを知らせるほか、時間に応じてサウンドが変化して心地よい目覚めをサポートする。音声ガイダンスはオン・オフが選択できるようになっている。

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