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トップニュース業界初 ドリップコーヒーのフィルターと接着部も植物由来に 味の素AGF

業界初 ドリップコーヒーのフィルターと接着部も植物由来に 味の素AGF

地球へのやさしさ “世界を旅する”ブランドで伝達

1杯分ずつが個包装された簡便型レギュラーコーヒー(ドリップコーヒー)のドリッパーと呼ばれる抽出部分は一見、紙素材だけでできているように見えるが、フィルターはプラスチック原料から作られており、フィルターとカップにひっかけるフック部分を接着するフィルムにもプラスチックが使われている。

味の素AGF社はコーヒー業界で日本初の試みとして、このプラスチック部分を従来の石油由来原料からトウモロコシを主原料とした植物由来に100%置き換えた環境にやさしい素材でできたドリッパーを開発。これを“世界を旅する”をコンセプトとするEC専用ブランド「プレミアムドリップ ドリップオンザワールド」に採用して、ロハコで先行発売している。

商品名は「AGFプレミアムドリップ ドリップオンザワールド グリーン」。1袋8g・1箱20袋入りで、ロハコでは税込1千490円で販売している。ドリッパーが特徴的だが、開発で大切にしたのはコーヒーの味わいだという。

「AGF プレミアムドリップ ドリップオンザワールド グリーン」(味の素AGF)
「AGF プレミアムドリップ ドリップオンザワールド グリーン」(味の素AGF)

レインフォレスト・アライアンス認証農園産コーヒー豆100%を使用して、地球環境やサステナブルに配慮するとともに「味わいでもやさしさを打ち出すため、既存品の『ドリップオンザワールド アソート』にはない味覚ポジションとしてグアテマラとコロンビアの豆をブレンドして、やわらかな酸味と柑橘系のさわやかな香りを感じられるようにした」と語るのは同商品の開発を担当した布田明日和ECビジネス部商品開発グループ主任。

メーンターゲットである30~40代女性に向けて、浅煎りで酸味と香りを引き立たせ飲みやすくした点も特徴となっている。

「コーヒーの価値が伝わることが一番大事で、環境に配慮した点は『ドリップオンザワールド』のブランドストーリーに合わせることで、やさしく分かりやすくとお伝えできるのではないかと考えた」と述べる。

18年10月に発売開始された「プレミアムドリップ ドリップオンザワールド アソート」は、世界各地のコーヒー文化や飲用スタイルに着目し、それらを中身とパッケージで表現したドリップコーヒーのバラエティパックで、一番の価値は“世界を旅する”世界観にあるという。

「コーヒー豆の知識よりも、各国のコーヒースタイルをお手紙風にお伝えすることで、日常の中で気分を高めていただいたり、少し疲れたときの癒しにしてほしい」との思いが込められている。

「プレミアムドリップ ドリップオンザワールド アソート」は、イメージキャラクターのドリップ氏が世界を旅して各地のコーヒーを紹介するストーリーに仕立てられている。一方、「ドリップオンザワールド グリーン」は、ドリップ氏が世界を巡る中で地球にやさしいコーヒーを見つけてきたという内容になっている。

「味わいでもやさしさを打ち出した」と語る布田明日和主任(味の素AGF)
「味わいでもやさしさを打ち出した」と語る布田明日和主任(味の素AGF)

外箱には、ドリップ氏が知った大切なこととしてイラストとともに以下の4つのメッセージが各面に記されている。「for NATURE(自然に配慮)」「for FARMERS(農園に配慮)」「from PLANTS(植物由来素材)」「for ANIMALS(動物に配慮)」。

ドリップの個包装(パウチ包材)には、この4つに加えて5つ目のメッセージとして「for the EARTH(地球に配慮)」を記し、計5種類を詰め合わせている。「冒頭に共通して味わいを伝えながらドリップ氏からのメッセージとしてそれぞれ異なる文章を記している。メッセージの反響は意外に大きく、言葉を慎重に一つ一つ選んでいった」と振り返る。

外箱は適切に管理された森林資源由来であるFSC認証紙を使用しているほか、生活空間にも馴染むよう、蛍光を抑えて緑をあえて白でかすれさせたようにしたエアメール風のデザインを施している。

ドリッパーにも遊び心を取り入れ、中央部分にドリップ氏が刻印されている。ドリッパーは100%植物由来にするに当たっては「フックの引っかかり具合や抽出効率に問題がないか検証を重ねた」と振り返る。

現在、12月16日まで開催しているオンラインイベント「暮らしになじむLOHACO展.com」に「ドリップオンザワールド グリーン」を出展し、サステナブルや暮らしに馴染むデザインの関心層に向けてアピールしている。

「プレミアムドリップ ドリップオンザワールド アソート」ではプチギフト需要でも手応えを得ており、12月にプチギフト需要を喚起する施策を予定している。

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