「黄金の味」提案強化 ポーションの価値訴求も エバラ食品

エバラ食品工業は2020年度下期(10~3月)も「『黄金の味』の売上伸長」と「ポーション調味料群の市場拡大」に力を注ぐ。上期(4~9月)はともに好調に推移。引き続き「黄金の味」の使い方提案、ポーション調味料の価値訴求を通じ、売上伸長、市場拡大を図る。コロナ禍における環境変化への対応として、SCMの機能強化やデジタルシフトによるコミュニケーションの進化にも取り組む。森村剛士社長が21年3月期第2四半期決算説明動画で明らかにした。

森村社長は決算説明動画で中期経営計画「Unique2023」第1フェーズ(19~20年度)の進捗、特に重要施策である「『黄金の味』の売上伸長」と「ポーション調味料群の市場拡大」の進捗と今後の展望について説明した。

「黄金の味」については、17年7月のリニューアル以降、苦戦していたが、今年2月に発売した新テイスト「さわやか檸檬」の貢献もあり、1~3月の19年度第4四半期から伸長。1~3月は18年度同期比20.7%増、4~6月は同9.2%増、7~9月は同2.3%増と推移した。

同社長は「黄金の味」について、「収益の柱であり、中計のKPI(重要業績評価指標)達成や収益力向上には必要不可欠な商品。コロナ禍で食習慣が多様化する中、ニーズの変化に寄り添った商品の使い方提案を行い、汎用性、利便性を訴求していく」と強調した。

その一方、「コロナ禍の影響で店頭試食販売が自粛され、消費者へのアプローチの仕方も変化が必要となっている」とした上で「遠隔接客システムのテスト運用を行うなど施策の模索、検証を行っている」とした。

ポーション調味料については、年間定番化を目指し、春夏の販売量の拡大に努めてきたが、汎用性を訴求してきた「プチッと鍋」、TVCMで調理の手軽さを訴求した「プチッとうどん」が貢献し、4~6月を中心に拡大。4~9月の20年度上期は18年度同期比62.8%増の水準に到達した。

森村社長はポーション調味料について、「年間定番商品に向けた歩みが進んでいる」とする一方、「売上規模の拡大は、製造機能の効率化につながり、着実に収益力の向上にも寄与している」と指摘。「市場拡大に向けてのマイルストーンとなる今期のKPIである40億円を確実に達成するため、ポーション調味料の持つ価値の啓発に継続して努めていく」と強調した。

SCMに関しては、上期の好業績との関連で「SCM対応が一定レベルで機能し、特に需要変動が激しかったポーション調味料をはじめとする家庭用商品で、大きな欠品を起こさず、安定的に供給できたことが要因の一つ」とした上で、「各本部の機動的な連携により、SCM機能の維持・強化に努めていく」とした。

デジタルシフトについては、デジタルシフトプロジェクトを推進し、社内啓発を行ってきたことで在宅勤務体制にスムーズに移行できたこと、「営業本部を中心とした顧客管理システムの構築を通じ、顧客や商談情報の連携強化を進めている」ことを紹介。「働き方が変化する中で社内外のコミュニケーションや業務のパフォーマンスの質を維持・向上させるためにもデジタルシフト対応は急務」とした。