サミット 東京・神田に都市型小規模店 小回り利く売場作りで利便性高める

サミットは10日、東京都千代田区に同区内初出店となる「サミットストア神田スクエア店」をオープンした。同店の開店により、店舗数は東京都84店舗、神奈川県16店舗、埼玉県14店舗、千葉県5店舗を合わせて119店舗となる。

神田錦町の旧東京電機大学神田キャンパスおよび神田警察署跡地で開発されるオフィスビル「神田スクエア」の1階商業施設部分の出店。商圏内の世帯数・人口の過去5年間の伸び率は千代田区平均を上回っており、地価は高いもののアクセスの良さなどから近年人口が増えているエリア。

昼間人口が0.5km圏内で9万7千202人と多く、単身世帯比率が64.3%(同社比平均48・8%)と多いことが特徴。売場面積100坪(330㎡)クラスの超小型店だが、5千SKU弱の品揃えがあり、中でも惣菜は店内調理を中心に280SKUをラインアップ。年商目標は7億6千万円。セルフレジ5台、セルフ精算レジ1台を設置し、売場効率を図り利便性も高めている。

神田スクエア店の柱は、店内製造の即食商品や加工度の高い品揃えや、弁当のようなパッケージ品を売るだけでなく消費者が自由に組み合わせられるような品揃え。青果部門は少量・適量の品揃えをメインに、キャベツ1個や大根1本などの品揃えはしない。鮮魚売場はミールキットや刺身の品揃えや丸物も充実させ、地域の消費者への対応も行う。

サミットストア神田スクエア店

惣菜売場は、近隣オフィスの昼食需要を捉えて米飯や寿司を中心に値頃感と適量を意識し、曜日ごとに品揃えを変化させることで飽きのこない売場作りを実現する。ほかにはない消費者に寄り添った、買い回りしやすい店づくりを実現し、「サミットができて良かった」と言われる店舗を目指す。

サミットは、事業ビジョンの一つに「サミットが日本のスーパーを楽しくする」と掲げている。そのためには、出店ができていなかった都心部への出店が課題だった。3年ほど前から300坪前後の店舗を出店し、課題を解決しながら売上げがしっかりついてくる店舗まで進化してきた。一方で都心を本格的に攻めるには300坪であっても簡単に物件が出てこないため、実現するにはダウンサイジングが必要だと考えた。捨てるものは捨て、磨くものは磨いていく。ミニスーパーのように買い足しの店舗ではなく、主力買い店舗として消費者に評価されるようサミットの存在価値を伝えていく。

都心出店戦略の試金石に 社員のメンタルケア重視

〈竹野浩樹会長の話〉

サミットは、事業ビジョンの一つに「サミットが日本のスーパーを楽しくする」と掲げている。そのためには、出店ができていなかった都心部への出店が課題だった。3年ほど前から300坪前後の店舗を出店し、課題を解決しながら売上げがしっかりついてくる店舗まで進化してきた。一方で都心を本格的に攻めるには300坪であっても簡単に物件が出てこないため、実現するにはダウンサイジングが必要だと考えた。捨てるものは捨て、磨くものは磨いていく。ミニスーパーのように買い足しの店舗ではなく、主力買い店舗として消費者に評価されるようサミットの存在価値を伝えていく。

〈服部哲也社長の話〉

19年度決算は2月以降コロナの影響で数字はかなり上振れしたが、1月までの売上高は既存店100.7%、客数100.6%と、コロナの影響がなくても増収増益になったのだろう。業界全体で既存店が100%いくかいかないかの攻防の中で、当社はさまざまな工夫をしてきた中、成果を挙げており、複雑な心境だ。

コロナの影響で、3月以降売上げはかなりの上振れをしたが、店舗の従業員は疲弊するという状況を目の当たりにしてきた。こういった環境下で改めて会社にとって社員はどういうものなのだろうと考えさせられた。

サミットが客数を伸ばした大きな武器は「ハイタッチ接客」。しかし、コロナで触れるな、距離を取れ、寄り添うなという流れもある。社員にはマラソンランナーが高地トレーニング後に平地に戻ると早く走れることと同じだと思って、距離を取りながらどうやってハイタッチ接客を実現するか工夫しようと話している。

コロナ禍で、サミットは販促を戻す時期が他社より緩やかだった。その理由として安全の対策をしているから売上げを取りにいこうという考えではなく、社員のメンタル状態を考慮して、7月から緩やかに販促を戻している。6月は落ち着いてきており、既存店は102.4%。7月は販促を戻したこともあり、約110%と伸長している。今後の販促も社員のメンタルや状況をみながら一進一退で進めていく。

神田スクエア店は、コロナの影響でニューノーマルや新業態など言われているが、サミットにとってニューノーマルをどう考えていくか試金石の店。小さい店舗だが部門担当関係なくみんなでお店を作り上げていき、気づきを他の店舗にも波及させていくような役割を求めている。