市場定着進むアーモンドミルク 「ダルゴナコーヒーにも」おうち時間楽しむ提案

肉や牛乳に代わる植物性食材への注目度が、世界的に高まっている。なかでも豆乳に続く新たな植物性ミルクとして、市場が拡大するアーモンドミルク。米ミンテル社の調査によると、米国の植物性ミルク市場は19年に24億ドルとなった見込みで、5年間で39%伸長。同市場のうちアーモンドミルクが65%を占める定番となっている。

一時のブームを経て消えていく“一発屋食材”が多いなか、アーモンドミルクは日本でも定着が進んでいる。日本上陸から5年を迎えた19年の国内アーモンドミルク市場は、販売量30%増(1万3000㎘)、販売金額24%増(60億円)となった。医師や管理栄養士らがメンバーとなり、アーモンドミルクに関する正しい知識を発信する「アーモンドミルク研究会」(メーカーなど6社協賛)がこのほど昨年の市場動向を公開したもの。

アーモンドミルクは牛乳や豆乳に比べて低カロリー。アーモンドを粉砕して液体にしているので、抗酸化作用の高いビタミンEなどの栄養素を、効率よく摂ることができるのも特長だ。

日本では200㎖パックなどでトライアルとして飲むユーザーが多かった初期に比べ、最近は1ℓパックからトライする人も増加。また主要購買者の女性だけでなく、子どもや男性の飲用も増えているという。

健康にも良くおいしく続けられる飲料との認識が高まり、コーヒーに入れたり料理に使ったりと、ユーザーや利用法に広がりが出てきたことも定着の要因と言えそうだ。クックパッドなどの料理サイトでも、アーモンドミルクを使ったレシピが数多く紹介されている。

アーモンドミルク研究会では、外出自粛やテレワークにともない運動不足でカロリー過多になりがちなこの時期に、ヘルシーなアーモンドミルクでコーヒータイムを楽しむ提案を行っている。韓国発祥でSNSでも話題の「ダルゴナコーヒー」に使用する牛乳をアーモンドミルクに変えるだけで、アーモンドの香ばしさがコーヒーとベストマッチするという。インスタントコーヒーと砂糖をハンドミキサーで泡立て、アーモンドミルクに載せるとできあがり(=写真)。

同会メンバーで管理栄養士の柴田真希氏は「時間が経つと泡が崩れてしまうので、しっかりと時間をかけて泡立たせるのがポイント」とアドバイスしている。