新庄みそは広島経済大学と共同開発した新商品「ゼロから始めるみそLIFE」を発売した。みその消費量が減少する中、両者は昨年6月に若年層へ向けたみその消費拡大をテーマに包括連携協定を締結。毎月会議を開き、学生へのアンケートや店舗視察などを進めてきた。
アンケート結果から価格や形態、販売チャネルなど学生のニーズを抽出し、個包装5個連結の即席生みそを商品化。新商品はロングセラーの米みそ「ゴールデン新庄みそ」をベースに、具にはわかめを使っている。パッケージには学生が活動する写真や、みそに関するクイズなどを載せた。8日からスーパーのフレスタ60店舗で販売を開始。20g×5袋で税別138円。年間1万個の販売を目指す。
新庄みその山本美香社長は「個包装にすることで弁当と一緒に持っていったり、友達と分けあったりいろいろな使い方ができる。パンと一緒にスープ感覚で飲んでも良い。今回の取り組みを通して、若い人たちがいろいろなアイディアを持っていることを実感した」と話した。
今回の連携には食育活動をビジネスの視点から提案するというもう一つのテーマがある。販売するフレスタホールディングスの渡辺裕治人事総務部長は「当社はこの6年、健康経営に取り組み、食育活動にも力を入れている。今回の産学連携事業のテーマに賛同した。少子高齢化の中、われわれも売り方を変えていかなければならない」と説明。
アンケートでは、スーパーのみそ売場自体を認識していない学生が半分以上いるという結果もあった。今後は学生からの情報を得ながら、さまざまな売場での関連販売も視野に入れる。