作り方“ダンス”で紹介
ファミリーマートに今年もフラッペの季節がやってきた。同社では4月21日から、店頭のコーヒーマシンで作るフローズンドリンク「フラッペ」新商品の展開をスタート。香取慎吾さん出演の新TVCMも放映開始した。
プラカップに入ったアイスに熱いコーヒーを注ぎ、ほぐして作る同社のフラッペ。昨年には“宇宙の味”をうたう「ギャラクティカ」など、一風変わった味と色彩感のメニューで、それまで手薄だった若年女性層のユーザー獲得に成功した。今年は一転して、定番フレーバーをテコ入れすることで女性を中心とした幅広い支持につなげ、ボリュームの底上げを目指す。
「カフェ、チョコ、ストロベリーといった売上げの核となる定番を大刷新。また本格感を訴求するジェラートフラッペを10連休中に発売するのをはじめ、話題性のある商品をスタバのように毎月投入。認知向上へSNSやCMで訴求していく」(ファストフーズ部・木内智朗部長=写真㊨)。
フラッペには赤城乳業、ジェラートフラッペにはロッテの技術を採用し、ほぐれやすくきめ細かな氷で滑らかな食感を実現している。人気のストロベリー、チョコレート、カフェの各フレーバーについてはおいしくリニューアル。さらにニューヨークチーズケーキをイメージした「チーズケーキフラッペ(アップルソース仕立て)」、昨年に最も売れた「バナナジェラートフラッペ」などを続々発売する。各税込み290~330円。トッピングしてパリパリ感を楽しめるチョコソース(別売、45円)とともに訴求する。
ただ、課題は作り方や買い方の認知度がまだ低く、興味はありながらも手を出せずにいる顧客が多いことだ。
こうした層に向けて、香取慎吾を起用したCMではフラッペの作り方を風変わりなダンスで分かりやすく表現。同社社員や加盟店スタッフ、メーカー社員らによるフラッペダンス動画の公開や、ダンス動画を一般募集するキャンペーンも行い、浸透を図っている。
同社は昨年10月からコーヒーマシンを順次、刷新。従来のエスプレッソ抽出から日本でなじみのあるドリップ抽出方式に変更したほか、ボタンを増やしたことで従来の2倍となる16メニューが可能に。また使用可能な豆の量が増えたことで、通常のコーヒーもレギュラーと濃い目の2種類が提供できるようになった。
新マシン導入によりコーヒー全体の売上げが10%以上伸長したほか、女性客の比率が多いふわふわミルクのカフェラテも15%伸びるなど効果が出ているという。9月末までに全店に導入する予定だ。