12 C
Tokyo
13.7 C
Osaka
2026 / 02 / 14 土曜日
ログイン
English
逆光線(コラム)現場を支える矜持

現場を支える矜持

火山の噴火予知を研究していた科学者が予知に失敗した。だが、地元の人々からの信頼が揺らぐことはなかった。なぜか。彼が盆も正月も休みなく、毎日火口を見に行っていたのを人々が知っていたからだ。

▼哲学者・鷲田清一氏の「都市と野生の思考」に載っていた逸話である。「彼は自分のために自分の知性を決して使ってはいない」。それを「科学者の矜持」と表現する。

▼現在、多くの企業を悩ます物流費を抑えるには、配送頻度の見直しが避けられない。しかし、小規模の病院や施設が多くの在庫を抱えるのは難しい。そこに日々食材を届けるのは地元の卸業者だ。毎日来るので職員よりも冷蔵庫の中身を熟知している。うっかり注文を忘れてたとしても、翌日にはきちんと持ってきてくれる。

▼鷲田氏は「かつては経済人にも矜持があった」と、新紙幣で話題の渋沢栄一を引き合いに出す。自社や個人の利益のためではなく、国のために行動したと評する。新しい元号がスタートした今、こうした経済人の矜持がどれほど保たれているかは分からない。だが、多くの現場は矜持ある人々によって支えられている。

関連記事

インタビュー特集

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。