日本ハムの26年3月期連結決算は、売上高は前期比6.3%増の1兆4574億円、事業利益は前期比60.7%増の683億円といずれも過去最高を計上した。加工事業は厳しかったが、食肉事業、ボールパーク事業が牽引。食肉事業(海外含む)は事業単体で初めて1兆円を達成した。
今期は、とくに加工事業で「(利益増を伴う)トップライン拡大」(前田文男社長)を図り、売上高は1兆5000億円を見据えるが、事業利益は食肉事業での仕入れ価格高騰や鶏肉加工工場火災の影響、中東情勢は全社で約50億円のコスト上昇を見込み610億円と減益予算とするが、当期利益は前期の特損の影響解消で380億円と増益を見込む。
食肉事業は、豪州産牛肉や国産鶏肉の販売単価増に加え、「(子会社の食肉販売会社が)数量を維持し、しっかり価格転嫁できた」(細谷信博常務食肉事業本部長)ことで、売上高は前期比8.1%増の1兆341億円、事業利益は豪州事業で大きく伸長し、80.5%増の613億円となった。
加工事業は、国内では主力のシャウエッセン群、チルドベーカリー群は伸長したが、中華名菜は回復が遅れ、売上高は0.6%減の5303億円。事業利益は、ハムソーセージや加工品は下期の数量回復で増益となったが、上期の販売数量減やDX関連投資、北米買収企業の稼働遅れ、タイの製造減で28.6%減の72億円となった。
ボールパーク事業は、プロ野球公式戦での観客動員数が過去最高となるなど、チケット、グッズ、飲食等の収入が伸長し、売上高は15%増の310億円、事業利益は61.9%増の54億円。
今期計画は、食肉事業は、各畜種で相場高騰しているが、昨年並みの販売数量を見込み、国内鶏では工場火災の影響で増収減益。
加工事業は、国内事業は現中計の構造改革で「利益創出力が向上」(脇田暁夫常務加工事業本部長)し、収益を伴ったトップライン拡大に努め、海外は、北米工場の構造改革、タイはCPフーズとの協業でタイ国内の販売強化。ASEANを含めた展開を「シャウエッセンを世界ブランドに押し上げていく一つの足掛かり」(同)とし、増収大幅増益を見込む。
前田社長は、今期を「次に向けた最終年度」に位置付け、来期からの次期中計で事業利益を常時700~800億円計上できる「もう一段高いステージ」を見据えている。



