東日本砂糖特約店協同組合は2月17日、第42回東日本流通懇話会を開催した。
懇話会の冒頭、宇佐川定男副理事長は「砂糖卸が置かれている事業環境は非常に厳しい。持続的な発展のため、精糖メーカーにおける健康・高齢化社会への対応にしっかりと向き合い、パートナーシップを深めていくことが求められている」と述べた。
続いて日本甜菜製糖・石栗秀社長が「てん菜の現状と課題」と題して講演。
また、フジ日本機能性素材事業部・原健二郎課長が「砂糖から作られる食物繊維・イヌリンの栄養機能について」を講演した。
日本甜菜製糖・石栗社長の話

昨今の肥料高騰や気候変動、病害などの影響で、てん菜生産者の作付け意欲減退を招き、作付面積は急激に落ち込んでいる。生産者と協力のうえ、省力栽培や品質向上対策などトータルコスト削減に取り組んでいる。
ビート糖業の特性として、過疎地工場における担い手不足や原料てん菜・製品ビート糖輸送の問題がある。
特に、北海道のダンプ車両台数が減少する中、高齢化による運転手不足は深刻。物流の2024年問題や公共工事・他作物輸送との競合で、運転手・輸送車両不足が加速している。
糖業各社は大型車両の受入れや中間貯蔵場の開設、行政との連携による公共工事との競合回避に取り組んでいる。さらなる輸送効率の向上に向け、レンタルパレットの効率的運用や先入先出納入の緩和、荷役時間の低減など流通の皆さまに引き続きお力添えをお願いしたい。
フジ日本・原課長の話

イヌリンは発酵性食物繊維と呼ばれ、体内で消化吸収されず大腸でビフィズス菌などによって発酵(代謝)され、酢酸や酪酸、プロピオン酸など短鎖脂肪酸を産生。腸内環境改善のほか骨の健康、脳機能調節など様々な健康効果を発揮する。
腸活の新指標として短鎖脂肪酸が注目されており、当社は他の有力食品メーカーとともに「短鎖脂肪酸普及協会」の会員になっている。
当社のイヌリン製品「FujiFF」を利用すれば、製品へタンサマークを付与できる。協会を通じて短鎖脂肪酸の認知度向上、腸からの新たな健康リテラシー構築を図る。
イヌリンは整腸・肌の保湿力維持のほか、中性脂肪や血糖値、骨密度、メンタルヘルスなど様々な生理機能が期待される。食品のマスキングや減塩対応、物性改良にも活用されている。「よりおいしく、より健康に」を目指し、食品業界に幅広くアプローチしていきたい。


