日本ハムの中央研究所キットチームはこのほど、「口蹄疫抗原検出イムノクロマトキットの開発と普及実用化」の功績により、第109回となる令和7年度農事功績者表彰で「農業技術開発功労者名誉賞状」を受章した。家畜疾病のまん延防止の体制強化に寄与したことが評価された。
農事功績者表彰とは、公益財団法人大日本農会(総裁・秋篠宮文仁親王)が主催し、農事改良の奨励または実行上功績顕著な者、農業上の有益な発見または研究を行い、功績顕著な者等に対して贈呈されるもので、1894年(明治27年)に始まり、今回で第109回を迎える。
同社が開発した製品名は「NHイムノディテクト口蹄疫」で、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門と連携し、より安価にかつ簡易操作が可能な製品として開発。海外からのウイルス侵入防止を目的とした検出キットの開発と普及実用化が、家畜疾病のまん延防止の体制強化に寄与しており、現在は農林水産省の事業の元でのみ製造販売されている。
口蹄疫とは、牛、豚、羊などの偶蹄類が感染する伝染力の非常に強い家畜伝染病で、人間には感染しないが、家畜が感染すると発熱や多量のよだれ、口腔内や蹄の付け根などに水疱を発症する。2010年に宮崎県で発生した際には、牛や豚など約30万頭が殺処分され、地域経済に甚大な被害をもたらした。
同社はこれを機に、口蹄疫の早期発見から診断、拡大防止に努めるべく、同機構等と共同で検出キットの開発を進め、18年に国内初となる口蹄疫抗原検出キットを製品化している。
