飲料系飲料コカ・コーラ、サステナビリティに3つの革新 水資源・気候変動・持続可能な農業でスタートアップ企業と種まき

コカ・コーラ、サステナビリティに3つの革新 水資源・気候変動・持続可能な農業でスタートアップ企業と種まき

 コカ・コーラシステムは水資源・気候変動・持続可能な農業のサステナビリティ重点3分野でスタートアップ企業と革新の種まきを行った。

 水資源の分野では、米国のスタートアップ企業Laminar(ラミナー)社の技術を活用して、製造ラインのタンクや配管を洗浄するのに必要な水・化学薬品・エネルギーの使用量を削減していく。製品ロスや生産停止時間の削減効果も見込む。

 現在、日本コカ・コーラ(CCJC)の研究開発センターのテストラインやボトラー社の工場でラミナー社技術の実証実験を進め、原液を製造するCCJCの守山工場(滋賀県守山市)では2027年に導入・実証実験を予定している。

 気候変動の取り組みにはCO2排出削減や再生可能な電力の活用などが挙げられる。

 コカ・コーラボトラーズジャパン(CCBJI)は京都工場(京都市久御山町)を皮切りに複数の工場で、京都大学発のスタートアップ企業であるライノフラックス社の次世代型バイオマス発電技術を用いて、飲料製造工程で発生する茶かすやコーヒーかすを燃やさずに、特殊な水溶液に反応させてローコストで効率的に電気に変換させる実証実験に取り組んでいる。

 農業分野においては、「綾鷹」など緑茶飲料の原料茶葉を供給している佐々木製茶が2023年に高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の散布テストを開始。今年2月には改植前の土壌への散布テストも開始した。

 「宙炭」は、名古屋大学発のスタートアップ企業であるTOWING(トーイング)社が開発し製造・販売しているもの。
 バイオ炭に1000種類の土壌微生物を共培養させた点がコア技術となり、これにより有機肥料の分解を促進。「宙炭」によって短期での土壌改良や炭素固定、資源循環を見込む。

 11月25日、メディア向け説明会で佐々木製茶の髙橋一也生産管理部執行役生産管理マネジャーは「『宙炭』を導入して今年でまだ2年目。3年目以降に、収穫量が増えたり肥料コストが下がったりするといったことをみていきたい。TOWINGさまの技術は他の農作物では病害虫の耐性にも効果があると聞いており、チャノキにも同様の効果が見られれば減農薬にもつながる」と期待を寄せる。

 スタートアップ企業と協業する理由について、CCJCの田中美代子広報・渉外&サステナビリティ推進本部副社長は「我々が解決しようとしている社会課題は非常に壮大であり、個社では解決できない。業界団体や地域社会などとも協力していくが、変化を加速していこうと考えるとイノベーションが非常に重要になってくる」と説明する。

 CCJCが属するザ コカ・コーラ カンパニー(TCCC)は、スタートアップ支援プログラム「100+ Accelerator」などを活用してスタートアップ企業に資金提供を行い、実用段階に発展した場合に共同での技術導入を予定している。
 今回、ラミナー社とトーイング社の2社には「100+ Accelerator」を通じて資金提供を行った。

 「我々の目標は社会にポジティブな変化をもたらすこと。今回、スタートアップ企業の皆さまとは、非常に早期の段階の実証実験であり、まずこれをきちんと実証して最終的にスケールにつなげていく。全世界での活用ができるようであれば、さらに新しい企業と組んで新しい技術を取り入れていく。このような循環を生み出していきたい」と田中副社長は意欲をのぞかせる。

 なおメディア向け説明会には、CCJCの田中副社長、佐々木製茶の髙橋マネージャーのほか、TOWINGの簗田勉事業開発部執行役CSO(最高戦略責任者)、CCJCの文字哲也CPS Japan守山工場品質・労働安全・環境部長、LaminarのDavid Luチーフテクニカルオフィサー兼共同創業者、CCBJIの福永祐司SCM本部リサイクルトランスフォーメーション部 部長、ライノフラックスの間澤敦社長CEOが登壇した。

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